きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

残留農薬米の転売事件

2008-09-06 12:24:59 | Weblog
残留農薬米の転売事件       (008.09.06.)

農林水産省は「事故米」と称する食用に使えない、残留農薬で汚染されたり、保管不良等、カビの発生によって食用にならない米を、工業用の糊に転用する等の用途を限定して販売する事を行なっていた。

ところが、農水省は「事故米」を購入している業者が「不正に食品加工の原料米として転売している」と言う匿名の情報を得て、立ち入り調査をしたところ残留農薬「メタミドホス」で「事故米」となっていた、中国産の米が煎餅等の加工用に、また「アフラトキシン」と言うコウジカビの一種で、強い発がん性のある「事故米」が鹿児島の焼酎メーカーに転売されている事が発覚した。

農水省は「事故米」を転売していた、大阪市の精米業者「三笠フーズ」社に対し直ちに回収を指示し、食品衛生法違反容疑で大阪府警と福岡県警に刑事告発する方針を発表した。

食品問題については、昨年から、一般消費者の間でも大変神経を尖らせる問題であるにも拘らず、業者間でのモラルの悪さは、一向に改善されず、儲けの為なら利益を優先すると言う対応はいまだに改まっていない。

「三笠フーズ」社の対応に付いても、冬木社長は、最初は転売を否定していたが調査によって伝票や帳簿類を二重にしていて、転用の事実を隠していたもので、明らかに計画的な詐欺行為である事が判明している。

農水省の使途目的に対する立ち入りチェックも、製粉化するところまで、見届けておきながら、其の先で方向転換し、工業用糊の加工ではなく食品加工用に転売されていたのである。

この様な会社は、営業免許の取り消しを行なうと同時に、農水省の立ち入り調査も、更に販売先のチェックまで、行なう必要があるのではないだろうか。

この所の食品関係業者のモラル低下に対抗する為には、業界団体や、自治体ばかりに任せるのではなく、消費者団体にも「チェックGーメン」組織をつくり当分の間だけでも良いから、委託して頻繁に抜き打ち検査を行い、食の安全に対する消費者擁護に徹してもらいたいと思います。
(えびなたろう)