つれづれの記

日々の生活での印象

皇室とイギリス王室

2019年06月11日 10時58分26秒 | 日記

2019年6月11日(火)  皇室とイギリス王室 

 

 

 このところ、当ブログに

   平成から令和へ  1  (2019/4/30)

   平成から令和へ  2  (2019/5/5)

   平成から令和へ  3-1  (2019/5/9)

   平成から令和へ  3-2  (2019/5/16)

の記事を投稿し、新たな時代について取り上げてきたところだ。 

本稿は、これらの続編であり、皇室とイギリス王室や他の王室との比較などにより、我が国の皇室の今後について話題とし、締めくくりとしたい。

  

● 日本の皇室

  日本では、4月30日に前天皇が生前退位し、翌5月1日から新たな元号令和となり、新天皇・皇后に代替わりして、日々、状況が伝えられているところで、上皇・上皇后の出番も、すこしづつ増えてきているようだ。

 新たな皇室の構成は下図の通りである。(図は【図解・社会】今後の皇室の構成(20195月) より引用)

       

  図のように、皇族の範囲には、上皇さまの父である昭和天皇の、弟君になる三笠宮グループが含まれる。

 日本では、皇位継承順位は、皇位は男子のみとされていることから、図のように、新天皇・皇后の、直系の愛子さまには継承権がなく、継承順位1位は秋篠宮で、皇太子ではなく皇嗣となっている。

 更に、秋篠宮の二人の娘 真子さま、佳子さまにも継承権がなく、第3子である男子の悠仁さまが、順位2位となる。

  

● イギリスの王室

 イギリスは、Brexitで大きく揺れていて、メイ首相が、つい先日の6月7日に保守党党首を辞任し、後任選びの選挙戦に入ったところだが、イギリス王室の後継問題の方は、賑やかである。 

 周知のように、現在のエリザベス二世女王は、93歳と高齢なのだが健在で、代替わりがどうなるのか、専らの話題だ。 典型的な立憲君主制の手本でもある、イギリス王室の王位継承順位等について調べてみた。

 ネット情報では、王位継承順位は以下のようだ。継承権のない数人を含めて、王位継承順位は、①~⑳まで存在するようで、彼我を比べた場合、王室一族のすそ野の広さに驚かされる。(図は、英国王室の王位継承順位 1位 チャールズ皇太子  を参照)

 

 

 イギリス王室で、現在、女王の第一子のチャールズ王子は、順位①の皇太子であるが、70歳と結構な年齢である。(日本で、先だって皇位についた皇太子は、53歳である)。

チャールズ皇太子は、来日したこともあるダイアナ妃と結婚し、ウィリアム、ヘンリーの2人の王子を設けたが、ダイアナ妃を交通事故で亡くした後、再婚したが、今は離婚しているという。

 女王が亡くなった場合、皇太子が王位を継承する事となるが、年齢もありごく短期間になって、順位②の、人気の高い現在36歳のウイリアム王子が王位を継承する公算が大のようだ。

 

● 長子相続制

 イギリス王室について、ネットで調べていて、最近、大きな制度変更があったことを知った。即ち、2013年に裁定された、王位継承法の改正(施行は2015年)である。

 イギリスでは、周知のように、エリザベス女王のように、女子も女王につくことはできたが、兄弟姉妹間では、男子が優先されてきたようだ(男子優先の長子相続制)。それが、この法改正で、王位継承順位が、性別に関係がない、「絶対的長子相続制」になったようだ。英王室での、男女平等が進んだといえる。

 この法律は、2011年以前の過去に遡って適用されることは無いため、エリザベス女王の第2子のマーガレット王女は、上図では、弟である、第3子のアンドリュー王子、第4子のエドワード王子よりも、順位は低いままである。

 一方、ウイリアム王子の第2子のシャーロット王女に、初めてこの法律が適用され、その後生まれた第3子のルイス王子に順位は抜かれることはない。

 

 欧州には、女王を認めている国として、イギリス、オランダ、ベルギー、デンマーク、スペイン、ノルウエー、スエーデンがあり、イギリス、ベルギーは現在、女王である。

 これらの諸国では、近年、王位の継承にあたって、これまでの男子優先相続制から、性別に関係がない、長子相続制に変更されてきており、イギリスの法改正も、その流れの一環のようだ。スペインだけが、変わっていないようだがーーー。

 近い将来、これらの諸国で、新たな女王が誕生しそうという。( 以上 なぜヨーロッパでは女王が続々誕生するか を参照)

  

● 皇室の構成

 皇室典範で、皇族の範囲が決められていて、現在の皇室の構成は、前述の図になる。

この中で、秋篠宮の二人の未婚の内親王と、三笠宮グループの3人の未婚の王女方は、結婚すれば(降嫁)、皇籍から外れることとなる。

 これまでに皇籍を外れた人たちを含めた、やや古い平成時代の皇室の構成図を下に示す。

   

図中の絢子さまは、現在は皇籍を離脱し、守屋綾子さんとなっている。

 

● 皇統の維持

 現在の雅子皇后が、結婚して皇太子妃となり、愛子さまを出産した時は、先に生まれていた秋篠宮と紀子さまの二人の子供も、女子だったことで、国内では、かなりの、失望が走った。その後の雅子妃の体調が悪く、第2子の期待もできなかったことだ。

 また、三笠宮グループでも、先行した子女も、先述のように女子の子供(王女)だけであった。

 こんなことから、場合によっては、女帝も必要なのでは、との機運も生まれ、学識経験者による検討の場も設けられたりしたのだが、秋篠宮に第3子の悠仁親王が誕生した途端、淡雪のごとく、この論議が姿を消し、立ち消えとなった!

 我が国での男子優位の根幹をなす皇室で、男女平等が実現するきっかけになるかもと、筆者は期待していただけに、議論の底の浅さを痛感したことだ。

 令和の現在も、皇室の後継問題の深刻さは何も変わっていない。悠仁親王が成人して今後結婚し、男子が生まれなければ、皇室典範を変えない限り、皇統は断絶し、皇室はアウトとなる!

 

伝統的に、男子相続制をとっている日本の皇室だが、仮に、前述のイギリスの新しい制度、絶対的長子相続制を、愛子さま誕生時点で、日本の皇室に機械的にそのまま適用してみる。その結果、皇位継承順位は、 

    ① 愛子さま

    ② 秋篠宮

    ③ 悠仁さま

    ④ 真子さま

    ⑤ 佳子さま

    ⑥ 常陸宮

のようになる。③の悠仁親王は、2011年以降生まれであるため、④、⑤の順位は変わらない。 

このように、日本でも、女帝(女性の天皇)が実現することとなる。

 

 我が国では、過去に、女性の天皇も存在した言われるが、ここで、簡単に、調べてみた。

125代になる、令和の今上天皇までの天皇の歴史の中で、女性の天皇は、以下のように、10代存在したようだ。( 女系天皇 - Wikipedia.url 参照) 

飛鳥・奈良時代

  33代 推古天皇 (初の女性天皇)

  35代 皇極天皇

  37代 斉明天皇 (重祚 皇極天皇が再度)

  41代 持統天皇 (小倉百人一首で有名)

    43代 元明天皇、44代 元正天皇、46代 孝謙天皇、48代 称徳天皇(重祚

        孝謙天皇が再度)

江戸時代 

 109代 明生天皇、117代 後桜町天皇 

である。 

 でも、細部は調べていないが、これらの天皇は、時の皇族の配置や政治状況等により、女性が担ぎ出されて天皇になったケースが多いようだ。

 天皇に即位して一旦退位後、再度、天皇になる重祚(ちょうそ)が、これまで、2度あるが、どちらも、女性天皇で起こっている。上記のように、皇極・斉明天皇、孝謙・称徳天皇である。

 紛らわしいことだが、これらは「女性天皇」ということで、「女系天皇」とは明確に区別されている。

 イギリスのように、日本でも、女帝(女系天皇)が生まれるには、男系相続制から、女系相続制も含めた、長子相続制に変えるという、大転換が必要なのであろう。

 又、前図には、内親王、女王が御3方がおられるが、降嫁して皇籍から外れることで、皇族の数が先細りする可能性があり、これをカバーするためには、女性宮家の創設も必要と言われている。

 

 世界では、欧米を中心に、王が権力を握っていた時代から、次第に人民の方に権力が移った民主主義が中心になってきていて、王制を廃止して大統領を作った国もあり、元首である王や大統領は、アクセサリーのように形式的な存在になっている面があ 

 立憲君主制のもと、象徴天皇を抱く我が国の将来は、どのような方向をめざすのか、今後の動きが注目されるところだ。

 

 

 

「余談」 皇室用語

 皇室関連の用語には、聞きなれない難解な用語がある。

  践祚(せんそ) 天皇の位(祚)を、受け継ぐ(践)こと  

  重祚(ちょうそ)天皇になって退位した人が、再度天皇になること (本文にもあり)

  薨御(こうぎょ)天皇が亡くなること  崩御とも

  降嫁(こうか) 皇女から臣下(皇族以外の男性)に嫁ぐこと

  女王(じょおう)天皇に近い子女を内親王といい、遠い子女を女王と呼ぶ

 

 

 


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