ケイの読書日記

個人が書く書評

島田荘司「水晶のピラミッド」

2008-02-18 10:47:49 | Weblog
 御手洗、激モテ!いいんでしょうか?こんなにモテて。日本人初のハリウッド大スター・レオナ松崎が御手洗に迫りまくる。

 この小説には、とても魅力的な仮説トリックや、最後の最後に御手洗によって明かされるお粗末なトリック(ヒドイ!読者をなめているのかと言いたい)があって、とても読み応えがあるが、そんなトリックが吹っ飛んでしまいそうなほどレオナのアタックは熱烈。

 一体、いつからレオナはこんなに御手洗が好きになっちゃったんだろう?
 御手洗シリーズを順序よく読んでいるわけではないからハッキリしないが、『暗闇坂の人喰いの木』から、そんなに時間がたってないはず。
 『暗闇坂~』で初めて御手洗とレオナは出会うのだが、その時も少し好意を持った程度だと思う。 
 だいたい、まだハリウッドでたいした知名度も無かった。

 それとも『暗闇坂~』と『水晶のピラミッド』の間に、レオナが関係した大事件があったんだろうか?


 ぼけっとした石岡をつかまえて「あなたたちホモなの?」って訊くし。
 そうだね。御手洗と石岡って精神的な同性愛だよね。こういうボーイズラヴっぽいところが女性読者を引き付けるのかもしれない。


 この作品の大きな魅力は、ギザにあるクフ王の大ピラミッドは何の目的で建てられたのか?に対する色々な仮説が書かれてあるところ。
 他のピラミッドはともかく、この大ピラミッドだけは「王の墓」ではないのでは?と言われているらしい。
 考古学者ポールの学説は異端ではないと思う。私もずいぶん前TV『世界不思議発見』で見たような気がする。
コメント (2)
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