本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

日本語あれこれ10

2011-10-27 13:12:11 | Weblog
* 音節の興味津々
 日本語は音節が少ないと話しました。このため同音異義や同訓異義が相当に多い。
「貴社の記者は汽車で帰社した」は同音異義の典型的な例でしょう。また、(こうせい)という熟語は辞書に26もあります。ですから電話で名前を言えば「どういう字を書きますか」と訊かれるわけです。

 常用漢字は2,100字強ありますが、その音訓読みの数の推計はおよそ2倍です。音節が限られているので、漢字の読みは思ったより多くないということです。

 音節の少ない特徴に語呂合わせができやすいことが挙げられます。
「昼からはちと蔭もあり雲の峰」これは一茶の句ですが、この中に七つの小動物が隠されています。お分かりですか。
 蛭、蜂、とかげ、蟻、蜘蛛、蚤はすぐ見当がつくでしょう。もう一つはなかなか浮かばないようです。答えは蚊です。シンプルな単語は盲点ですね。
 
 さらに、音節が少ないことにより回文ができやすいという特質があります。回文とは「たけやがやけた」といった上から読んでも下から読んでも同じ読みになるものですね。これは日本語が音節文字であることも大きいでしょう。というのは、英語は音素文字ですからTOMATOは、逆に読めばOTAMOT(オタモト)になりますね。
 最後に回文として名高い万葉狂歌集の宝舟を挙げておきます。
「永き夜のとおのねぶりの皆めざめ 波のり舟の音のよきかな」

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