ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

株価2万円!

2015-04-11 06:16:34 | 日記
株価2万円!
10日、「NHKニュース7」のトップでした。
確かに、ニュース性は高いのでしょう。
「30分ニュース」のうち、このニュースだけで7分間の放映。
証券関係に務めている方たちでしょうか、特別賞与らしきものを手にしたニコニコ顔が、
アップで映されていました。

お金が嫌いと言う人は少ないでしょう。
こう言う私も、もう少し まとまったお金があれば、結婚間近い孫たちへ、何等かの応援を
してやりたいと思ってはいます。
いかんせん、介護制度の利用が益々厳しくなる状況です。
その為の自己出費に備え、なるべく蓄えを準備せねばと、日々の出費を、
なるべく抑えて暮らす後期高齢者夫婦の二人暮らしです。

菅官房長官は、10日の記者会見で、
『政権発足から2年間で2万円に乗せたわけだが、よくここまで来たものだ』
と、たいそうご満足の様子。
『アベノミクス3本の矢を着実に進め、経済再生と財政再建という、極めて難しい二兎を
追って二兎を得ることを実現したい』
と述べた言葉などは、私には虚しく響くばかりでした。

とにかく、物価、特に食料品が値上がりしています。
肉にせよ卵にせよ、牛乳にせよ、国産であっても、「エサ」が輸入品ということですから、
全体的な値上がりです。
これは、多くの国民の実感だと思うのです。

菅官房長官は、「よくここまで来たものだ」と喜びの声を上げ、
私たちの多くは、「ため息」をつくばかりです。

自民党は、昨年の衆院解散時、在京テレビ局各社に「選挙報道の公平中立などを求める要請書」
を渡しています。

10日、「NHKニュース7」を見て私は思いました。
≪株価2万円 よくぞここまで!≫
ウソを伝えたわけではありません。
他のニュースも、きちんと伝えてはいます。
「私たちには、株価が上がっても何の恩恵もない」
との、街の声も報道はされました。
が、私は、「NHKニュース7」、
何だか政府の広報機関のような印象を受けてしまったのです。

私の捉え方が恣意的に過ぎるのかもしれません。
また、「持たざる者」の羨望・不満が、捉え方の根底に無いとは言い切れません。
しかし、日々の暮らしの中で、財布を預かる立場の身になれば、
「株価の値上がりを喜ぶ」気持など湧くはずもないのです。

陳列ケースに並べられた牛乳の値段を見比べて、安い方を選んだり、
賞味期限が「当日」で、3割オフの表示があるパック入りの肉を買い求めたり、
あれこれの食品物色は、嗜好より値段を優先させたり、
と。
この姿が多くの国民の実態ではないでしょうか。
こうした、実像を、『選挙報道でなくとも』、もっと もっと放映して欲しいのです。

株価が上がり、
〈特別賞与らしきものを手にしたニコニコ顔〉が、アップで映されたからといって、
多くの国民がニコニコ顔になるわけではありません。
むしろ、不公平感からくる社会的不安を、増大させてしまうのではないでしょうか。
                                    〈ゴマメのばーば〉
コメント (10)
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