今朝、借りてきたDVDを開店前に返そうと早起きをしたら、NHKで日曜討論「教育をどう再生するか」 という番組をやってました。
テーマは履修問題といじめについて。
そこで、文部科学省は公立学校は直接監督・指導できない(教育委員会や自治体の仕事)、とか構造改革特区では学習指導要領から自由であるということを初めて知りました。
番組の中では、リクルートから杉並区立和田中学の校長に転進した藤原さんの次のような意見が説得力がありました。
公立学校は中高一貫校との競争にさらされており、その中で受験に熱を入れた結果という部分があるかもしれない。
学力レベルの維持と多様な人材の育成を両立するのであれば義務教育である中学までは学習指導要領をきっちりと守らせ、高校はカリキュラムを自由にして、履修度テストを義務付ける(海外ではこの方式も多い)というのも一つの方法なのではないか。
今でも「大検」がありますが、正式には「高等学校卒業程度認定試験」というので、これをセンター試験の受験資格にすればいいわけですね。
でも、内容的にはセンター試験とダブってしまうかなぁ(そうすると、そもそもセンター試験の科目数を増やす・・・という堂々巡りになっちゃうかな)。
いっそのこと高卒認定の方は性格を大きく変えて、体育で「50m泳げる」とか家庭科で裁縫などの実技があるとスポーツクラブや手芸教室も繁盛するのでいいかと。
それから、昔から進学校は大学入試対応を主眼にしていたが、昔は5教科7科目対応だったので結果的に指導要領に沿っていた。ところが、最近はAO入試の登場や大学自体の入試科目削減の影響で入試に過剰適応した結果が履修不足問題を生んだ、という認識は(高校が大学入試を目標とすることの是非については意見は分かれてましたが)一致してました。
国立大学の工学部の教員をやっている友人が、大学になって学生に高校の物理を教えているとぼやいてまっしたが、そもそも大学が受験科目を減らしたのが原因だとしたら自業自得ではありますね。
「高校生として習得すべき知識」と「大学に入学するために必要な知識」にズレがあるのは、大学が過剰になり学生を確保することが優先されるような市場環境を考えると仕方ないことかもしれません。
そうである以上、二段階のチェックをする(か、あきらめてやらないか)しかないのかもしれませんね。