小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

母島、念願の初キッズカヌー大会開催!!

2019年10月19日 | アウトリガーカヌー
■今日はここ数年、ずっと実施したかった母島キッズカヌー大会を開催できました♪
荒天や台風で延期し続けて3度目の正直での無事の開催!!
ほんと正直に嬉しいです♡

母島のキッズカヌーは母島のサッカークラブ、「FCフォルサ母島」がカヌー部門として今年の春にできました。
名前はフォルサ ヴァア チーム。
代表のかんさんには、日々色んな事を学ばせてもらってます。
ほんと感謝です!!

「ヴァア(Va'a)」とはタヒチの言葉でカヌーの事を言います。
 ※ハワイ語ではワァ (wa'a) 、マオリ語ではワカ (waka) 、ヴァカ (vaka)

事の発端は、3年前の母島のカノー大会に遡ります。
僕も所属していますが、母島のカノー倶楽部で毎年カヌー大会を開催しています。

3年前、母島の小学1年生がなんとステア(舵取り)で出場し、
とても見事なステアリングを魅せてくれたのです。

小学1年生の小さな体で見事な舵取りを見せつけられ、
ダイヤの原石を見た気がしました。

これは、もっとちゃんと島の子ども達にカヌーに触れ合える場を作らなければ!
と痛烈に思わされる出来事でした。

そこからキッズクラスを作る事とキッズ大会を行うことが目標となりました。


■Dukeさんと漕いでも、父島母島横断で漕いでも、
僕自身のパドリングもステアもまだまだ課題だらけと思っています。

そんな僕が子供に指導してもいいのか?という疑問もありますが、
子供達と一緒にカヌーに触れ合い、共に向上させていければいいかと思うようになりました。

子供達に伝えていきたい事は技術以外にも沢山あるのです。

・石器時代に小笠原にあったカヌー
・江戸時代にハワイから伝わって今に至る
・日本で一番最初にアウトリガーカヌーが伝わった小笠原
・カヌーを漕ぐ気持ち良さ
・みんなで呼吸を揃えること
・違う価値観のメンバーと合わせること
・海とみんなで触れ合える機会
などなどです。


■今回は初開催ということもあり、色々事前にスタッフ内でも様々な試行錯誤がありました。
一番はメンバーの決め方です。

仲間外れは作りたくないし、
バランスも良くしていきたい。
想定外のメンバーと組んで、色んな事に気付いてほしい。
これには一番悩まされました。

結局はくじを使ってメンバーを決めました。

総勢21名の9歳から15歳の多様な子供達。

最初に身長順に並んでもらい、そこからステアの出来る人間をチョイス。
そのステアマンがくじで自分と異なる体格の二人を決める方式を取りました。

小学4年生~中学生までのフォルサ・ヴァアチーム。
さらに丁度父島、内地からも小学生が数名参加。
実に多様なチームが出来上がりました♪

その中でベストを尽くして頑張っていたと思います。

力持ちが一人いるよりも、
息を合わせて漕げた方が速いのがカヌーの醍醐味です。

子供達はそれぞれ即興のチームで色んな学びがあったと思います。
個人で好きに組んで出場するのはカノー部主催のカヌー大会でやって、
キッズではもっと色んな部分をは何でほしいと思い、くじで組むことに決めました。

色んな力や考え、がいるメンバーの中で、
自分がどう工夫すればみんなの息が揃うか。

意外な発見があったり、納得いかない事もあったり、嬉しかったり、哀しかったり、悔しかったり。
それらすべてが子供にとっても、大人にとっても学びだと思います。



■今回の頑張った子供たちへの賞品は、トロフィーや賞状ではなく、アイスにしました(*^_^*)
1位はハーゲンダッツ
2位はクーリッシュ
3位はガリガリくん
他は参加賞として一口アイスでした(笑)!

ハーゲンダッツを告知した時の子ども達の歓声は忘れられません(*^_^*)

結局、多くの子ども達は楽しんでカヌーに親しむことが出来たと思います。
本当に良かった。

恐らく、母島で一番カヌーを漕いでいるうちの次女さんのいるチームは、
見事、優勝!!
すごいなぁ!頑張った!
カノー大会で混合2位を獲得しましたが、なんとキッズで優勝とは!!

生まれて初めて食べるハーゲンダッツは、とても美味しかったそうです♪

蓋は記念にとっておくそうです(笑)。

くじで決まったメンバーにもとても優しくしてもらえて、
凄く気持ち良かったようです♪
良かったね!

また一方ではメンバー内でうまくいかない場面も見られ、
子供達それぞれ、そして大人にとっても色んな学び、課題を見付けれるいいチャンスとなりました。

キッズカヌーは技術はもちろん、カヌーと親しむも大事ですが、
一番は精神性の成長を狙ってやっている気がします。

大人でも言えることですが、
違う価値観、違う人間と一緒に合わせて一つのカヌーを漕ぐという事の意味を知ってほしいのです。

そのカヌーは今漕いでいる船だけではありません。
島そのものであっても、
会社や学校、組織であっても、
地域や国であっても、
ひとつの地球であっても、
価値観や感覚の違う者同士が息を合わせようとすることの大事さを知ってほしいのです。

否定したり、排除したり、揚げ足を取ったりするのではなく、
一緒に気持ち良く漕ぐためにどうしたらいいかを考える、感じる、学ぶ。

父島の尊敬する友人が言ったのですが、
「とにかく一緒にカヌーで漕ぎ続けること。
 何度も不満が出たり、文句や、やる気を失うこともあるだろう。
 でもみんなでカヌーを進めなければはじまらない。
 その時、どうしたらみんなでちゃんと前に進めるかを考える。
 次第に呼吸が揃っていくだろう。
 何かを画策するよりも、何かを意見するよりも、
 ひたすらみんなでカヌーを漕ぎ続ければいいと思う。
 2人乗りのカヤックですら、普通にペア同志ぶつかることがある。
 より大人数のカヌーはもっと大変だと思う。
 でも、カヌーの面白さは、やはりそこにあると思う」

僕はまさにそこの部分を子供たちに伝えたいと思っている気がするのです。
だから、カヌー漕ぎ続けると思うのです。
そして、子供たちとも。

■運営も今回初めての試みで不慣れや、至らない点もあったかと思いますが、
子供達に怪我人を出すこともなく、無事に初のキッズカヌー大会を終える事が出来て本当に良かったです。

沢山の反省もありますが、まずは大成功に終わったと思います。

保護者の皆様、参加してくれた子供達、一緒に運営してくれたスタッフの皆さんに感謝です!
最初と最後にカヌーを運ぶのに手伝ってくれた島の皆さんにも感謝です!
今日はどうもありがとうございました!!

今年のキッズカヌーはこれでおしまいになりますが、
また来春から始めれればと思います。
どうもありがとうございました☆

表彰式のタイミング、後ろを通り過ぎる共勝丸。
この写真は今日の朝の共勝丸入港の写真でした♪


コメントを投稿