小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

島で最期の我が子の入学式を終えて

2022年04月08日 | 母島 暮らし 子供
■先日、私たちが住む母島唯一の学校、母島小中学校の入学式がありました。
二人娘の我が家にとって、次女の中学校入学が母島生活最後の入学式です。

母島は小さな島で子供の数も少ないので小中学校です。
別に校舎やメンバーが変わるわけではありません。
でも、小学校のそれとはやはり違うと思います。

教科ごとに先生は変わるし、色々小学生の頃よりも自分たちが主体的になれる部分がある気がします。
この違いについては先輩の長女に聞いてみたいところですね(#^.^#)
ちなみに自分の頃は3つの小学校の生徒が集まり、クラスが倍以上に増えたので、
新しい出逢いに緊張したことだけ微かに覚えています(#^.^#)

いずれにせよ、6歳離れたふたりの娘の次女にとって最後の大きな開始の儀式。
一応、本人の意識も明確に違うらしく、普段だらけきった春休みを送っていたはずなのに、
急に掃除をしたり、色んなことを片付けたり、きちんとシフトしているようです(笑)。

入学式の朝。
在校生に遅れて登校する入学生。
母島のB線と呼ばれる、学校に続くまっすぐな道を進む次女を見ながら、6年前の景色を思い出します。

丁度6歳離れた姉妹の娘たち。
長女の中学校入学と、次女の小学校入学が同じでした。
その時の光景を思い出していました(^^♪

こちらが丁度6年前の写真です。
次女が背負っているランドセルは、長女が次女の為に心底丁寧に6年間大事に扱ってきたものです。
妹が大好きな姉は、妹と一緒に学校に迎えるのが嬉しくてたまらない様子でした♪

新入生の小学1年生と中学1年生は小学2年生の教室に集められていました。
すぐ隣の小学1年生の教室には黒板に素敵なトトロのイラストが描かれていました☆

そして机の上には黄色い帽子が。
懐かしいですね。
二人の娘たちもこの帽子を被って、最初のピカピカの1年生を経てきました。
今でもこの帽子の子供たちを見かけると、すごく可愛らしくて、思わず声をかけちゃいます(#^.^#)

今年の小学1年生はなんと8人!!
次女のいる中1は7人!
どちらも母島では人数が一番多い学年です。(中2と中3合わせても6人なんですw)

中1の教室にも見事なイラストが描かれていました。
先生と生徒の合作だそうです(#^.^#)
色の使い方も素晴らしい☆

■そんなこんなで入学式が始まりました。
いつもは地域の人たちも集まる、母島らしい入学式なのですが、
コロナ禍の為に保護者、関係者のみの若干コンパクトな式バージョンです。

卒業式もそうでしたが、みんなが一番楽しみにしているPTA会長の祝辞がカットされているのはとても残念です。

僕はこの春からPTA会長になる予定らしいので(笑)、
自分の出番の時のコロナの状況がどうなっているかですね(#^.^#)。

PTA会長…
PTAに限らず、色んな組織団体の会長って結構みんな嫌がります。
でもその役職に就いたからこそ学べることって、結構あります。
この機会を「嫌だなぁ」と思ってやるのと、
「これは丁度いい!頑張ってみよう」と思ってやるのでは雲泥の差だと思います。

中学生か高校生の頃か、はっきりは覚えていませんが、
人の嫌がることを進んでやる人をカッコイイと思えるようになって、
それからずっと今まで、その精神性でなんとか続いています。

高校生の頃に生徒会長もやってみて、その難しさ、
学びの多さが大きな発見でした。

10年前くらいにある組織の会長をやる機会がありました。
すごく役員メンバーに恵まれて、沢山の改革を実施してみて、
多くの感謝の声を聞くことが出来て、ああ、やって良かったなと思った経験があります。

父島の大好きなレジェンドに言われた言葉ですが、
「まずは何でもやってみることだよ」という宝物の言葉が今も僕の胸の中に光っています。

みんなが嫌がる無言の会議の中、
僕のことを推薦してくれた島の先輩がいて、
そのおかげで沢山の事を学ぶことが出来ました♪

僕自身もこの春に3年間務めた青年会の会長を引退します。
コロナ禍で例年通りの活動は1年しかできませんでしたが、
もの凄く大切な学びを沢山得ることが出来ました(^^♪


■島を離れる高校生。
この春も何度も見送りました。
不安と期待の交じった子供たちの表情を見て、たまらなく愛おしくなります。

あと3年すれば、今回入学した次女も島を巣立ちます。

母島で暮らしていれば、どの子にも平等に与えられる早めの巣立ち。
3年前、長女は4か月の父島高校生活の後に一気に単身でカナダの高校まで飛んでいきました。

自分たちがこうして見送られる立場となる3年後までに、
どれだけ楽しんで中学校生活ができるか楽しみです。

思春期。
普段、当たり前に通りすがりで挨拶を交わしていた子供たちが、
急によそよそしくなって、挨拶が前みたいにできなくなる年頃です。

僕も中学生の頃は親と話すのを極端に嫌になって、
親の言動と行動の不一致さに納得できなくて、
いつも家ではイライラしていた気がします。

でもそれは大事な成長の儀式だったと思います。

投げられたレイが水面を流れる景色を見つめながら想います。

島の中学生が自分の巣立ちが見える思春期の3年間で、
様々な精神的な葛藤を迎えて、
それを無事に乗り越えて巣立って欲しいと。

高校生になって再び会った時、スコンと抜けた表情で笑顔で挨拶を交わしたいと思っています。

入学おめでとう!
これからの3年間が楽しみです♪


島を旅立つ仲間に、見送りダイブで表現できる島の暮らし。
そんな子供たちにとって「当たり前」の生活が、
実は「有難い」と思えた時、
この島で暮らした経験が活きてくると思います。

それまではがむしゃらに色んな事に挑戦して、
いっぱい失敗して、いっぱい学んでほしいと思います。

本来、知らないことを知れる勉強は楽しいものです。
僕がそれに気付いたのは高校の恩師に出会ってからです。

島っ子のみんなにとってどころか、
どの人にとっても「潮時」というか「タイミング」があって、
色んな事にハッと気付く瞬間が人それぞれ、色んなタイミングであると思います。

僕は、そんなタイミングの種まきができて、
たまたまの偶然でもいいから、
何かに気付く瞬間があればいいなと思っています。

僕自身がそうであるように、
沢山の人と出逢いなどで気付く瞬間がありました。

人は一生学びが続くと思います。
いつまでもチャレンジする気持ちを、意欲を忘れないでいきたいなぁと思います♪