ジェンダーからみるカンボジア

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活動家へのジェンダー研修

2012年05月21日 | カンボジアの生活

 

今日から、3日間の女性人権活動家を対象とした研修。

↓30人、カンボジア全土から集まった女性ばかり

 

3日間の国連女性差別撤廃条約に関する研修、それも活動家のためのアドボカシー能力強化のための研修、気合が入るのである。ただ、クメール語で全部やらないといけないので資料作成が大変だったのと(国際条約はふつう英語で講義するため)、一人で研修を担当することになったので、なんだか大変な仕事をひきうけちゃったなあというかんじなのである。

1日目は、ジェンダーと人権についての研修。グループワーク、なにをやってもらおうかなあ・・・・と考えていたのだけれど、盛り上がるトピックの「男女の24時間」分析をやってもらう。日本語では、これってなんていうんだろう?

↓研修の最初に、研修に対する期待とか守るルールを書いて張ってもらう

ジェンダー分析をする手法として、ある家族(夫と妻と子ども)の24時間っていうマトリックスを作ってもらう作業をしてもらうワーク。都市の家族と田舎の家族とにグループを分けて、分析結果を比較してもらいつつ、ジェンダー分析をするのである。生活における男女の役割って、ジェンダー役割そのものなので、どういった仕事を担当しているかを見ることによって、その社会のジェンダー状況が分析できるのだ。

↓みんな床にすわって議論

 

男女ともに賃金を得るために働いていても(田舎では男女ともに賃金を得ないらしい)、家事(料理、洗濯、子どもの世話)は、圧倒的に女性がやってる、っていうのが一目瞭然で現れるので、面白いのだ。24時間を1時間ずつにわけて活動状況を男女別に書くのだけれど、妻が「料理」しているとき、夫は「テレビみてる」など、すさまじい現実が明らかになるのである。

↓真ん中のコラムが女性、右端が男性の生活状況

「夜の仕事」とかいって、7-8時、3-4時(夜中)とか書いてあって、女性ばっかりの研修なので、下ネタで超盛り上がるのである。1日2回の夜の仕事をやってたら、そりゃあ子どもたくさんできるよなあ?「XXさんが、一回でいいって主張したのに、YYさんが2回はやらないとって言った!」などなど、面白いのである。朝の仕事として入れている人はいなかったから、きっとそういうことなんだろう・・・・・とか納得するのである。

ちなみに、参加者30人のうち、子連れは2名。それぞれ、一人での参加ではなくって、一人は姪っ子(13歳、学校はすでにやめてる)、もう一人は実母に一緒にプノンペンに出張してもらってて、まるで自分のことのように思ってしまうのである。

明日はCEDAW研修。法律なんて読んだことない人たちがほとんどなので、なんとも大変な研修。3日間何とか乗り切ろう。