新幹線の話をするには、東海道新幹線が外せません。
計画時には、世界三大バカに次ぐもので、4大バカとまで言われました。
つまり、エジプトのピラミッドとか万里の長城とか、戦艦”大和”などのように、図体が大きいだけで役にたたないということの一つだとも言われた時期がありました。
しかし、そのような危惧も吹っ飛ぶように、半世紀にわたって利益率が5割を維持する驚異のドル箱路線となりました。
もちろん、1964年の開通以来、下降傾向になったことがあります。
1964年の開業時の輸送量は、39億人㌔であったものが、年々増加し、山陽新幹線が開業した1975年には351億人㌔とピークをむかえますが、1978年には283億人㌔と1970年代の水準に戻ってしまいます。
理由には、色々あります。
まず、料金の高騰です。
1972年の東京ー大阪間の4130円(現在の貨幣価値に換算して9983円)が、9300円(現在の貨幣価値に換算して12769円)と125.2%増となった。
そして、0系新幹線の電車の設備等が古くなり、不評を買ったことと国鉄職員の接客態度も問題になったこと。
他に、所要時間が1965年以来3時間10分から速くならなかったこと。
100系
0系新幹線は、1985年に100系が登場して、解消されます。
また、1992年には「のぞみ」が登場して、東京ー大阪間2時間30分で結ばれ、1987年には国鉄の民営化により、職員の意識が変わったと云われています。
結果、1978年の挫折が、今日の繁栄の基礎になったと言えるのではないでしょうか・・・・
その後輸送量の推移は、1988年まで大きな変化はありません。
その後は、順調に輸送量を伸ばし、1987年の321億人㌔だったものが、2012年には、469億人㌔となっています。
安全面やスピードもさることながら、海外からの評価は、ビジネスとして成功を収めている点にあります。