旧愚だくさんブログ

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「川の深さは」面白かった

2005年10月30日 | 本と雑誌

福井晴敏「川の深さは」読了。
終盤の軍事アクション続きは非現実的かな、とは思うものの(でも、「丸」とか「軍事評論」を毎月欠かさず読む様な人種には堪らないかもしれない)、小説の中で終始一貫叫ばれる「崩れかけた日本(日本人)の再生」「人が持つべき優しさと矜持」と言ったものに心が熱くなった。
ところで、主人公の元マル暴刑事が国家を相手に大暴れするのだけど、花の強行ならいざ知らずマル暴がそんなにタフかね。

ミステリーに刑事は付き物で、これまで色々な作品に登場する色々な刑事に出会って来た。
例えば、横山秀夫ものは、頭脳明晰、怜悧なキャリア組と言った人物が多く、乃南アサは地域所轄署で働く人間臭い刑事が多い。読んだ中で一番好きなのは、乃南アサ「音道貴子シリーズ」に登場する滝沢。・・・貴子が彼の下に配属された時に「立小便が出来ない女に張り込みが出来るかってんだ!」と吐き捨てたひと言は名言だと思う。

ミステリーではないけど、藤野千夜「主婦と交番」の短編小説も面白くて好きで、3回も読み返してしまった。

明日からは時代推理小説「大江戸事件帖」。
デカならぬ魅力的な同心に出会えます様に。


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