民俗断想

民俗学を中心に、学校教育や社会問題について論評します。

近況

2016-12-01 10:08:29 | その他

しばらくご無沙汰しておりました。2冊の雑誌の編集で疲れてしまい、自分の中でのエネルギーの回復を待っていました。その間にもいろいろありましたが、書ききれませんので先週の週末のことだけ書きます。

長男が上海勤務を終えて東京に帰ってきました。東京の住居を引き払って行きましたので、帰国しても住むところがありません。ウィークリーマンションに暮らしながら、住まいを探し、新しいマンションを契約してようやく住み始めたので、帰国祝いを兼ねて見に行ってきました。合わせて、科学博物館でやっているラスコー展を見ました。ラスコーとは、フランス西部のドルドーニュ県にある洞窟です。中には、現生人類(ヨーロッパ人)の直接の祖先にあたる、クロマニョン人が膨大な壁画を描いていました。2万年ほど以前のことです。

写真は出土した骨から復元されたクロマニョン人で、展示してありました。土器はまだ使用されず、石器と骨角器を使用していたのですが、大概の物はつくってしまうんですね。壁画なのですが、想像以上にリアルだし絵としていくつもの技法を駆使して描かれていることがわかりました。描かれているのはすべて動物です。洞窟の側面や天井に顔料を使いランプを灯して足場を組んで描かれたものと想像されます。旧石器時代とは言っても、人間の脳は既に完成されていて、我々と考えることは一緒のようです。だとすると、この絵は何を意味しているのか気になるところです。どんな象徴的意味を当時の人々がこめたのか。興味はつきません。

その夜、子どもたち3人と娘の旦那とで集まって、銀座で帰国祝いをしたのです。それぞれから近況報告をききましたが、楽してる者は誰もなく、皆苦労して頑張っていることがわかりよかったです。一か月早い正月のようなものでした。

翌日、新幹線で東京から戻り、妻の実家の東御で遅い畑じまい(アキジマイ)をする予定でしたが、あいにくの雨降りであきらめ、その翌日にしました。11月だというのに予期せぬ雪と寒さがやってきて、大根が畑で凍ってしまったのではないかと心配しました。長野県では、トーカンヤ(11月10日)が大根の年取りといいます。この日までに大根は収穫しなければいけないとわかってはいましたが、時間がとれなかったのです。月曜の朝、畑に行って太くなった大根を抜いてみますと、大丈夫そうでした。大根葉が上から覆いかぶさって保護してくれたみたいです。

煮てみましたが、とろけるような柔らかさでほっとしました。ネギと白菜も収穫し、石灰と藁やもみ殻を畑にまいてロータリーをかけ、今年の畑を終わりにした次第です。