民俗断想

民俗学を中心に、学校教育や社会問題について論評します。

沖縄のこと

2014-01-24 09:38:17 | その他

敗戦後、こちらから頼んで駐留してもらったのか、ソ連との力関係上積極的に駐留したかったのか本音と建前と、解釈する研究者の考えと、などで記述は異なりますが、結果として迷惑施設を沖縄だけに押し付け、そ知らぬ顔で私たちは生活してきました。沖縄の基地負担の軽減といって、沖縄の中だけで基地をたらい回しにするのか、基地負担の軽減といって、日本の中で基地をたらい回しにすること、どちらも米軍の駐留を自明の前提とした議論です。それでいいのか問題になります。日本にとって米軍駐留が不可欠かどうかを問えば、非武装中立か重武装独立かその中間かといった別の議論にはまりこみます。そんなことをしている間にも、沖縄の空を米軍機がとびかい、爆音で授業の声もかき消されています。おまけに、この国で唯一の地上戦がおこなわれ、非戦闘員を巻き込んだ悲惨な戦争の記憶が語られることは、沖縄ではあっても本土ではほとんどありません。戦後、沖縄県民に格別な高配がなされたことはなく、いつも貧乏くじばかりをひかされてきました。本土の犠牲になるばかりならば、いっそ独立して琉球国に戻ろうと考えても無理からぬことです。よって、この国の政府に正面きってノーといえるのは、今や沖縄以外になく、閉塞した現代のかすかな希望の光が沖縄のような気がします。
そんなわけで、3月に沖縄に行ってみようと計画しています。5日間の計画を旅行社を通さず、全て自分で予約するのはなかなか大変です。担当する号の雑誌が刊行されたこと、編集を始めた長野県の石造物の原稿と写真を印刷所にいれて、ひとまずひと段落したので旅行の計画予約にとりかかったのですが、パソにとりついている毎日です。