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シュナーベルのベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番<皇帝>」(1947年録音)

2011-07-13 19:46:42 | 協奏曲

 アルトゥール・シュナーベル(Artur Schnabel/1882~1951)は「ベートーヴェン弾き」の権威として知られた偉大なピアニストの一人だが今の若い世代のクラシック・ファンにはバックハウスやケンプといったステレオ時代にまたがって活躍した名ピアニストたちの影に隠れた存在になってしまった。シュナーベルは世界初のベートーヴェン「ピアノ・ソナタ全集」並びに「ピアノ協奏曲全集」録音を1930年代に完成、しかも「ベートーヴェン・ピアノ・ソナタ研究者」として彼が校訂した全集版は世界的に彼の偉業として知られている。
 今回紹介する彼の1947年5月録音、アルチェオ・ガリエラ指揮フィルハーモニア管弦楽団による「ピアノ協奏曲第5番変ホ長調作品73<皇帝>」は「HMV」への1932年録音「サージェント/ロンドン・フィル」に次ぐ再録音で代表盤のひとつでもある。演奏スタイルはバックハウスやケンプとはまた一味違う彼独特のテンポの動きを持った個性的なもので興味深い。写真のLP盤は1983年に発売された国内盤EMIの「エンジェルGRシリーズ」の1枚である。(GR-70079/モノラル)