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懐かしのFMエア・チェック・オープン・テープ~1970年「プラハの春・音楽祭」        

2009-08-16 14:39:54 | FMエア・チェック
 今日は久しぶりに1970年「プラハの春・音楽祭」FMエア・チェック・テープからゲンナジ・ロジェストヴェンスキー指揮国立モスクワ放送交響楽団のチャイコフスキー「マンフレッド交響曲」作品58のライヴを聴いた。
 このコンサートは6月2日プラハのスメタナ・ホールでのライヴ録音である。放送は筆者の記録によると1970年9月6日NHKFMでされている。指揮者ロジェストヴェンスキーは先日にも紹介した通り楽器の色彩感を巧みに描き出す指揮者であるがこの演奏でも木管・金管楽器の鮮やかな音色を見事に引き出していた。しかし、テンポはやたらと速く特に第4楽章(フィナーレ)のテンポは強烈に速い。さらに大胆なカットもあり演奏時間も全体で約45分と短い。彼はレコード録音でも1965年10月のライヴ(これは英国のRevelationというレーベルから十数年前にCD化されたことがある)と1972年にモスクワ放送スタジオ録音されたメロディア盤)があるが前者のライヴ録音でも第4楽章のカットは同様に行われている。因みに筆者の同曲コレクションの中で一番演奏時間の長い同じロシア出身のユリ・アーロノヴィチ指揮ロンドン交響楽団(彼のDG録音デビュー盤/1977年録音/演奏時間約65分)と比較すると第4楽章にカットがあることを別にしても実に20分も速いことがわかる。このように対照的な二人の指揮者で聴きくらべてみるのも非常に興味深いことである。
 尚、ロジェストヴェンスキーは同楽団とこの「マンフレッド交響曲」を含むチャイコフスキー交響曲全集を1973年には完成させており日本ではビクターからリリースされ発売当時好評だったと記憶している。