教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

今年の漢字は「偽」

2007-12-13 07:27:00 | 文化・芸術
★今年の漢字は「偽」。昨年は「命」。やはりその年の社会問題を象徴する漢字が選択されるようだ。

筆記具の総合メーカー、セーラー万年筆が、全国の10代を対象に、毎年のように重大ニュースのアンケート調査をしているが、やはり今年の重大ニュースも、「偽」に関係する話題が選ばれている。

★デジタル情報社会にあって、情報の透明性、フラット化が進み虚偽が透けて見える時代である。しかし、何が虚偽で真実か、その境は、法律で決められている場合が多い。そのルール変更があったとき虚偽も生まれる場合が多い。

★ところで、ルールそのものの虚偽性を暴くことができる機構はどこにあるのだろうか。ルールを決めるルール。基準を決める基準の問題。「学力低下」の本当の怖さは、このルールのルール、基準の基準を考える習慣がなくなることである。

手術用ロボットのダ・ヴィンチの活躍

2007-12-13 06:37:00 | 文化・芸術
★テレビ東京「Newsモーニングサテライト」(2007年12月13日)で、ニュージャージー州のハッケンサック大学病院のIT技術を駆使した手術の成果が報道されていた。そのIT技術とは、手術用ロボットのダ・ヴィンチ。

★ロボットのダ・ヴィンチによる手術の成功が医療ミスを0にするという。ダビンチは慶応病院にも輸入されているそうだが、政府による認可や保険がきかないなどの壁があるそうだ。

★医療崩壊の日本。ロボットの高度な技術進化、イノベーションがここでも救済そして医療の進歩をもたらす。

★ところで、ダ・ヴィンチは、イラク戦争で負傷した兵士を遠隔操作によって手術して救済するために開発されたという。複雑な思いではある。

如水館中 タイに高校生の日本人学級

2007-12-13 04:32:21 | 文化・芸術
中国新聞(2007年12月12日)によると、

如水館中、高(三原市深町)を運営する学校法人山中学園が来春、タイのバンコクに日本人学級を設立する。現地の高校の空き教室を利用し、日本企業社員の子どもらを受け入れる。タイでの高校の日本人学級は初めてという。

★バンコクには高校の日本人学校がない。そのため中学まで日本人学校に通学していた生徒は、高校に進学するためには、バンコクの現地校に進学するか、インターナショナルスクールに進学するか、欧米などに留学するか、日本に帰国し、日本の高校受験をするか、進路選択に迫られる。現実多いのは帰国組。

★今や世界の経済はBRICsばかりか、アジアに広くシフトしている。海外勤務は長きにわたるケースが増えているようだから、子どもが高校に進学する段になると、父親の単身赴任になり、家族が離れ離れになる場合が多い。高校の段階でタイに日本人学校があればという声がたくさんあがっていたようだ。

★そこで如水館がなんとかしようということになったようだ。「カリキュラムは如水館高で教える英語、数学、国語などの教科と、タイ政府が定めるタイ語とタイ文化を設ける」ので、基本はタイの高校卒業資格を取得し、日本の高校資格を得るわけではない。

★しかし、「日本と同等の教育を受ける生徒はセンター試験の受験資格が得られるなど、日本の高校生とほぼ同様に大学受験ができる」という。また、帰国子女として日本の大学受験もできる可能性が開かれる。

★なにより期待できるのは、タイの将来を担う人材と日本の将来を担う人材が、高校時代から友情を結べること。世界の舞台で活躍するには、英語だけではなく、その国の母国語を共有できることと長きにわたる友情の絆を結べることである。経営的な問題をどのように克服するかは困難もあるだろうが、如水館の挑戦にエールを送りたい。

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