前回の教訓。
その一 国道4号線と利根川が交差するところで利根川を失わない。
先生からの注意:そうならないよう、4号線より西の地点で利根川と出会いましょう。
生徒の反省:江戸川サイクリングロードではなく、見沼代用水を使います。
その二 加須での催し物とうどんは要注意。
先生からの注意:注意力が散漫です。気をつけましょう。
生徒の反省:加須より西で利根川に入ります。
そんなわけでこの2つを克服するため、荒川サイクリングロードを北進(前回江戸川サイクリングロード経由のときは南進)、都市農業公園から芝川サイクリングロードへ。江戸川もここもそうだけれど、やはり荒川に馴染んだ身体には物足りない。江戸川や芝川のように土手の上を走るサイクリングロードは狭い。遅いライダー、歩行者を抜くのに大変苦労する。おまけに土手上の道は橋のたびに一般道と交差して、その都度停車しちゃ、車の途切れたところを見計らって渡っていかなくてはならない。
ところが、荒川は違う。河川敷のサイクリングロードなので、橋はすべて頭上を通過して行く。おまけに土手上と比べて広大な河川敷。道幅も4倍くらい。
ストレス溜めまくりながらも芝川サイクリングロード終点。そこから見沼代用水ヘルシーロードへ。デジカメを起動させ、写真を撮ろうとしたものの、デジカメは知らんぷり。一向に動こうとしない(あとでわかったのだけれど、バッテリー切れ。前もって言えよなあ、昨日までバッテリーの表示なかったじゃんか)。
仕方ないので、今回は不本意ながら、携帯電話での写真。
いや、それにしても、今回は4号線と交差しないから利根川見失わないと思っていたら、この見沼代用水を2回も見逃す大イリュージョン。不思議だ。
そうこう言いながらも、途中、元荒川に出る。見沼代用水はこの元荒川と垂直に交わっている。つまり川同士の交差点。これをどうするかというと。
見沼代用水をここで暗渠にして、元荒川の下をくぐらせる。川の下に川を流す。うーん、わくわくのポイント。携帯電話じゃなくて、ちゃんとデジカメを持ってきたかった。
しかもこの場所、今でこそコンクリートで作られているけれど、暗渠自体は江戸時代からあった。もともと利根川は東京湾に注いでいたものを治水の関係で今の銚子に付け替えたとき、見沼をうるおしていた水が枯渇するというので作られたのがこの代用水。江戸時代の治水もなかなかすごい規模。そこらへんは、たぶん多くの人の聖書的存在、鈴木理生「江戸の川東京の川」という名著を参照下さい(この本と鈴鹿千代乃「神道民俗芸能の源流」を合わせて読むと海人族に関して大変興味深い読書ができるはず)。
それにしても、見沼代用水を上流に遡るにつれ、なんだか寂しい気持ちになる。他の川が上流に行けば行くほど細くなっていくのに対して、見沼代用水はその反対。上流に行けば行くほど広くなる。普通の川は源流から流れ、その途中、湧水や支流を集め、次第に川幅を広げていくのに対して、人工の見沼代用水は利根川で取水されたときが最大で、あとは方々で水を供給し細っていく。なんだか、ジリ貧の人生みたいで、思わず抱きしめたくなる。いいんだ、いいんだよ、きみは。そんな川もあるよ、と。
だが、同情から始まる恋愛は往々にして、割と短期間で破局を迎える。
ぼくも利根川に突き当たったら、さっそく見沼忘れたもん。
ここから利根川を西進。
2日前、ここで利根川サイクリングロードを諦め、高崎・伊勢崎自転車道に乗り換え、高崎へ向かった場所。しかし、今日はまだまだ日が高い。前回は東京より西の渋川に行くのに、わざわざ東の千葉から行くという大回りをした結果断念。今回はそれほどのロスはない。
高崎を通り過ぎ、前橋へ。前橋商業の高校球児たちが河川敷のグラウンドで練習をしている。結構ギャラリー多い。もしかしたら、Fマリノスの練習見に来る人より多いかもしれない。群馬のみなさん、ザスパ草津もよろしく。
それにしても、ここまで川の近くを走れる場所はほとんどない。川からの風が火照った身体に気持ちいい。
そして渋川大正橋着。利根川サイクリングロード、北の終点。
近くにはカメラを構えた鉄ちゃんがうようよ。ここに何か珍しいもんが通るんだな、と待ってようかなと思いつつ、こいつら場所取りとかの関係で半日待ってるとか当たり前だし、付き合ってられないと、とりあえず渋川駅へ。
字面が怖い「かみつけ信用組合」。
駅へ向かう途中、聞こえる汽笛。ああ、さっきの鉄ちゃんたちはこれが目当てか。
カンカンカンと落ちてくる踏切。携帯カメラを構えるわたくし。
携帯反応遅いよ。
自転車をたたみ、渋川から特急草津で上野へ。高崎や前橋なら、いつもは特急ではなく、普通車グリーンを使うんだけれど(特急券は1300円、グリーン券は750円で、しかもグリーンの方が遥かに乗り心地がいい)、渋川からだと、上越線か吾妻線で高崎に出て、高崎線か湘南新宿ラインに乗り換えなきゃいけない。面倒だったので、一本で行ける特急をチョイス。たぶんいつもはガラガラなんだろうけれど、GWだったので、結構混んでる。それでも、本を読んだり、自転車旅を振り返ったり、楽しい車窓。行きの自転車、帰りの電車、この組み合わせが、ぼくには極楽。
その一 国道4号線と利根川が交差するところで利根川を失わない。
先生からの注意:そうならないよう、4号線より西の地点で利根川と出会いましょう。
生徒の反省:江戸川サイクリングロードではなく、見沼代用水を使います。
その二 加須での催し物とうどんは要注意。
先生からの注意:注意力が散漫です。気をつけましょう。
生徒の反省:加須より西で利根川に入ります。
そんなわけでこの2つを克服するため、荒川サイクリングロードを北進(前回江戸川サイクリングロード経由のときは南進)、都市農業公園から芝川サイクリングロードへ。江戸川もここもそうだけれど、やはり荒川に馴染んだ身体には物足りない。江戸川や芝川のように土手の上を走るサイクリングロードは狭い。遅いライダー、歩行者を抜くのに大変苦労する。おまけに土手上の道は橋のたびに一般道と交差して、その都度停車しちゃ、車の途切れたところを見計らって渡っていかなくてはならない。
ところが、荒川は違う。河川敷のサイクリングロードなので、橋はすべて頭上を通過して行く。おまけに土手上と比べて広大な河川敷。道幅も4倍くらい。
ストレス溜めまくりながらも芝川サイクリングロード終点。そこから見沼代用水ヘルシーロードへ。デジカメを起動させ、写真を撮ろうとしたものの、デジカメは知らんぷり。一向に動こうとしない(あとでわかったのだけれど、バッテリー切れ。前もって言えよなあ、昨日までバッテリーの表示なかったじゃんか)。
仕方ないので、今回は不本意ながら、携帯電話での写真。
いや、それにしても、今回は4号線と交差しないから利根川見失わないと思っていたら、この見沼代用水を2回も見逃す大イリュージョン。不思議だ。
そうこう言いながらも、途中、元荒川に出る。見沼代用水はこの元荒川と垂直に交わっている。つまり川同士の交差点。これをどうするかというと。
見沼代用水をここで暗渠にして、元荒川の下をくぐらせる。川の下に川を流す。うーん、わくわくのポイント。携帯電話じゃなくて、ちゃんとデジカメを持ってきたかった。
しかもこの場所、今でこそコンクリートで作られているけれど、暗渠自体は江戸時代からあった。もともと利根川は東京湾に注いでいたものを治水の関係で今の銚子に付け替えたとき、見沼をうるおしていた水が枯渇するというので作られたのがこの代用水。江戸時代の治水もなかなかすごい規模。そこらへんは、たぶん多くの人の聖書的存在、鈴木理生「江戸の川東京の川」という名著を参照下さい(この本と鈴鹿千代乃「神道民俗芸能の源流」を合わせて読むと海人族に関して大変興味深い読書ができるはず)。
それにしても、見沼代用水を上流に遡るにつれ、なんだか寂しい気持ちになる。他の川が上流に行けば行くほど細くなっていくのに対して、見沼代用水はその反対。上流に行けば行くほど広くなる。普通の川は源流から流れ、その途中、湧水や支流を集め、次第に川幅を広げていくのに対して、人工の見沼代用水は利根川で取水されたときが最大で、あとは方々で水を供給し細っていく。なんだか、ジリ貧の人生みたいで、思わず抱きしめたくなる。いいんだ、いいんだよ、きみは。そんな川もあるよ、と。
だが、同情から始まる恋愛は往々にして、割と短期間で破局を迎える。
ぼくも利根川に突き当たったら、さっそく見沼忘れたもん。
ここから利根川を西進。
2日前、ここで利根川サイクリングロードを諦め、高崎・伊勢崎自転車道に乗り換え、高崎へ向かった場所。しかし、今日はまだまだ日が高い。前回は東京より西の渋川に行くのに、わざわざ東の千葉から行くという大回りをした結果断念。今回はそれほどのロスはない。
高崎を通り過ぎ、前橋へ。前橋商業の高校球児たちが河川敷のグラウンドで練習をしている。結構ギャラリー多い。もしかしたら、Fマリノスの練習見に来る人より多いかもしれない。群馬のみなさん、ザスパ草津もよろしく。
それにしても、ここまで川の近くを走れる場所はほとんどない。川からの風が火照った身体に気持ちいい。
そして渋川大正橋着。利根川サイクリングロード、北の終点。
近くにはカメラを構えた鉄ちゃんがうようよ。ここに何か珍しいもんが通るんだな、と待ってようかなと思いつつ、こいつら場所取りとかの関係で半日待ってるとか当たり前だし、付き合ってられないと、とりあえず渋川駅へ。
字面が怖い「かみつけ信用組合」。
駅へ向かう途中、聞こえる汽笛。ああ、さっきの鉄ちゃんたちはこれが目当てか。
カンカンカンと落ちてくる踏切。携帯カメラを構えるわたくし。
携帯反応遅いよ。
自転車をたたみ、渋川から特急草津で上野へ。高崎や前橋なら、いつもは特急ではなく、普通車グリーンを使うんだけれど(特急券は1300円、グリーン券は750円で、しかもグリーンの方が遥かに乗り心地がいい)、渋川からだと、上越線か吾妻線で高崎に出て、高崎線か湘南新宿ラインに乗り換えなきゃいけない。面倒だったので、一本で行ける特急をチョイス。たぶんいつもはガラガラなんだろうけれど、GWだったので、結構混んでる。それでも、本を読んだり、自転車旅を振り返ったり、楽しい車窓。行きの自転車、帰りの電車、この組み合わせが、ぼくには極楽。