奥多摩駅を横目で眺め、そのまま奥多摩湖へ向かう。
奥多摩湖、なめてかかったら、ずっと上り基調で結構辛い。おまけにトンネルが多い。狭いトンネルはここんとこの雨のせいか全部水浸し。ここを車と同じ車線で走らなければならない。おまけにトンネルの中まで上りなのだ。とても気の滅入る作業である。左ぎりぎりによけると、ところどころ砂が積もっていてバランスを崩しそうになる。ここでバランスを崩すと車にひかれて、たとえば手が普段決して見かけない方向を向いたりするのでブルー。
奥多摩湖着。
「水と緑のふれあい館」に入ってみる。ちょうどマリンバとソプラノのコンサートをやっていた。あたりはハイキング姿の人たちでいっぱい。このときのぼくの姿は、半袖のサイクルジャージ(ランプレの派手なやつ)、アームウォーマー、膝上のレーパン。脚なんか出している人はいない。ぼく一人だけ異様に露出度が高いのである。見ただけじゃわからないが、おまけにぼくはノーパン。ひとりやんわりとした変態が混ざっている情景になってしまっている(ノーパンはね、別にぼくの趣味じゃない。自転車用のレーパンはノーパンではくもんなんですよ。そうしないと、パンツの縫い目がお尻にこすれて痛くなってしまうから)。
なわけで人でごった返しているロビーコンサートは遠慮して、展示を見る。最初の縄文の展示が面白かった。ここからも糸魚川の翡翠、長野の和田峠や神津島の黒曜石が出土している。縄文の交易範囲も広いのである。
奥多摩湖周遊道路を通り、奥多摩湖に別れを告げ、国道139号線へ。
しばらく走るとそこは山梨県。
山梨のみなさん、初めまして。やって参りました。小菅村。
この小菅村、実に来訪者に対してウェルカムな村で、至る所に大きな道案内、観光案内があって、地図も持たない(そもそもそれダメだろ)旅行者は大変助かったのである。できたらここで一泊したいものだ。
山梨は今が桜満開。今年はおかげで東京、奥多摩、山梨と長い間桜を楽しむことができた。
問題はこれからの身の振り方。奥多摩まで戻るのが一番賢明なのはわかる。安全だし、来た道なので先もわかっているし。しかし、先の分かっている道はつまらないのである。おまけにあのトンネル群は憂鬱。
戻らずにこの先へ行ってしまおうか。一瞬そんなことを思う。いや、目的は一応達したし、奥多摩まで戻っても120kmほどのサイクリングになるんだから充分だろう。だいたいこの先どうなっているか詳しいことはわからないけれど、厳しい上りであることだけは確かなのだから。
うーん。
よし。まだ早いし、行けるところまで行ってみよう。
これが間違いだったのだ。自転車を買って1年。この選択によって、今までで最大、最悪のピンチを迎えることになった。
小菅村の桜と鯉のぼり。見事な風景でありました。
奥多摩湖、なめてかかったら、ずっと上り基調で結構辛い。おまけにトンネルが多い。狭いトンネルはここんとこの雨のせいか全部水浸し。ここを車と同じ車線で走らなければならない。おまけにトンネルの中まで上りなのだ。とても気の滅入る作業である。左ぎりぎりによけると、ところどころ砂が積もっていてバランスを崩しそうになる。ここでバランスを崩すと車にひかれて、たとえば手が普段決して見かけない方向を向いたりするのでブルー。
奥多摩湖着。
「水と緑のふれあい館」に入ってみる。ちょうどマリンバとソプラノのコンサートをやっていた。あたりはハイキング姿の人たちでいっぱい。このときのぼくの姿は、半袖のサイクルジャージ(ランプレの派手なやつ)、アームウォーマー、膝上のレーパン。脚なんか出している人はいない。ぼく一人だけ異様に露出度が高いのである。見ただけじゃわからないが、おまけにぼくはノーパン。ひとりやんわりとした変態が混ざっている情景になってしまっている(ノーパンはね、別にぼくの趣味じゃない。自転車用のレーパンはノーパンではくもんなんですよ。そうしないと、パンツの縫い目がお尻にこすれて痛くなってしまうから)。
なわけで人でごった返しているロビーコンサートは遠慮して、展示を見る。最初の縄文の展示が面白かった。ここからも糸魚川の翡翠、長野の和田峠や神津島の黒曜石が出土している。縄文の交易範囲も広いのである。
奥多摩湖周遊道路を通り、奥多摩湖に別れを告げ、国道139号線へ。
しばらく走るとそこは山梨県。
山梨のみなさん、初めまして。やって参りました。小菅村。
この小菅村、実に来訪者に対してウェルカムな村で、至る所に大きな道案内、観光案内があって、地図も持たない(そもそもそれダメだろ)旅行者は大変助かったのである。できたらここで一泊したいものだ。
山梨は今が桜満開。今年はおかげで東京、奥多摩、山梨と長い間桜を楽しむことができた。
問題はこれからの身の振り方。奥多摩まで戻るのが一番賢明なのはわかる。安全だし、来た道なので先もわかっているし。しかし、先の分かっている道はつまらないのである。おまけにあのトンネル群は憂鬱。
戻らずにこの先へ行ってしまおうか。一瞬そんなことを思う。いや、目的は一応達したし、奥多摩まで戻っても120kmほどのサイクリングになるんだから充分だろう。だいたいこの先どうなっているか詳しいことはわからないけれど、厳しい上りであることだけは確かなのだから。
うーん。
よし。まだ早いし、行けるところまで行ってみよう。
これが間違いだったのだ。自転車を買って1年。この選択によって、今までで最大、最悪のピンチを迎えることになった。
小菅村の桜と鯉のぼり。見事な風景でありました。