平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

真田丸 第34回「挙兵」~いよいよ関ヶ原、生きていれば楽しいものが見られる時代がやってきた!

2016年08月29日 | 大河ドラマ・時代劇
<石田三成は政事を独り占めしようとしている>
<石田三成は天下を乱す大罪人>
 三成(山本耕史)を蟄居に追いやった罪状の内容だ。
 政治というのは、こんなふうにレッテル貼りをするんですね。
 そうして白を黒にして政敵を追い込んでいく。
 もちろん、三成にも指摘された面はあった。
 徳川屋敷を襲おうとしたし、自分でなければ豊臣政権を動かせないと自負していた。
 だが、三成にあったのは私心でなく、秀吉や秀頼に対する使命感。
 家康(内野聖陽)とは違う。

 だから、直江兼続(村上新悟)の〝直江状〟の方が迫力があるし、説得力がある。
 その内容とは、
〝いくさ道具を集めているのは商人が茶器を集めているのと同じ。
 それに言いがかりをつけるのは、天下を治める人間として小さい。
 上洛を求められているが、それは内府様の分別がついてから〟
 そして極めつけは、
「どこぞの誰かのように太閤殿下のご遺言に背き、起請文も破り、秀頼公を蔑ろにしたりは致しませぬ。
 さようなことをして天下を取っても悪人と呼ばれるのは必定。
 末代までの恥と相成りますゆえ」
 大河ドラマ『天地人』でも〝直江状〟のシーンがあったが、やはり盛り上がる。
 戦国時代の名シーンのひとつと言っていいだろう。

 信繁(堺雅人)も「徳川に仕えよ」と家康に言われて言い切った。
「お断り致します。
 石田治部少輔様はおのが身を顧みることなく、誰よりも豊臣家のことを思い、尽くして来られました。
 その石田様をもってしても内府様の下では務めることがかないませんでした。
 どうして私などに務まりましょう」

 家康vs反家康
 これで対立図式は決定的になった。
 こうなると、いくさによる解決しかない。

 一方、これらとは違うスタンスの人間も。
 昌幸(草刈正雄)だ。
 戦場こそ生きがい。戦国時代の生き残りである昌幸は世の中が乱れることを望んでいる。
 世が乱れに乗じて信玄公の領地を回復しようと考えている。
 北条氏政に語った「生きておれば、まだまだ楽しいものが見られる」時がやって来たのだ。
 軍師官兵衛・黒田如水も同じことを考えたに違いない。

 上杉景勝(遠藤憲一)もやっと〝義〟を貫く時がやって来ましたね。
 直江状を読んで嬉しそうな顔。
 片桐且元(小林隆)もがんばった。
 今回の件は私憤であるとして、
「豊臣家が上杉を討つ理由はございません」

 かくして、時代は〝関ヶ原〟へ。

 三成は加藤清正(新井浩文)に何を耳打ちしたんでしょうね。
「わしがいなくなった時は、お前が豊臣家を守れ」と語ったのでしょうか。

 あと、この作品では、家康は<上杉と三成に挟撃されること>を認識していないようですね。
 司馬遼太郎の小説などでは、家康は認識していて、三成を誘い出すために上杉討伐をおこなったとしている。
 今回はこの説を取らなかったようです。

 最後は春(松岡茉優)。
「あの女は苦労するぞ」の意味がやっと明らかにされました。
 古畑任三郎の<赤い洗面器の男>のようにずっと謎にしておくのかと思いきや、そうではなかった。
 春は<勘違い&思い込みの激しい娘>だった!
 いみじくも、きり(長澤まさみ)が指摘したとおり、きりにそっくりな女性だった!(笑)
 障子の穴は何を意味するのだろう?
 がさつ、ってことでしょうか?
 三成の名を出されて動揺した、ってことでしょうか?
 この作品では、キャラが少しずつ小出しにして描かれていきますね。
 きりも、
「不穏大好き! いっしょにまた苦難を乗り越えていきましょう!」(笑)
 こう(長野里美)といい、姉上(木村佳乃)といい、女性陣は変な人が多い。

 
コメント (2)
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