平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子 第6話~正常と狂気の間、殺人を嬉々として語る老人たち

2016年08月17日 | 推理・サスペンスドラマ
 自分たちが犯した殺人を嬉々として語る老人たち。
「次は誰だ? 誰を殺す?」
「そうね、誰を殺そうかしら?」
「浦沢の片腕、あれがいい」
「いいわね。次はもっと苦しめて」
「賛成!」
 彼らは笑い始める。

 正常と狂気。
 憎しみを抱いていても人はなかなか他者を殺せない。
 だが、老人たちはその境界線を踏み越えてしまった。
 そんな彼らの顔を見て比奈子(波瑠)は言う。
「あなたたちでも、そんな顔するんですね?」
 穏やかな一般人の顔に浮かび上がった狂気の顔に比奈子は魅せられたのだ。

 一方で、老人たちは止めてほしいとも思っている。
「止めてほしかった。
 人の心をなくしてしまったわれわれがこれ以上、憎しみで動き出さないように」
 狂気の世界から救い出してほしいと彼らはわざと証拠を残したり、比奈子にゲームセンターを見せたりした。

 さて比奈子。
 彼女は正常と狂気の境界線にいる。
 狂気の世界に行ってしまうかもしれない自分を冷静に見つめている。
 だから、「お前は殺人者だ」という東海林(横山裕)の言葉にこう返事をする。
「私は刑事です……まだ」
 比奈子は刑事であることで、かろうじて正常の世界に留まれているのだ。

 狂気の世界に行ってしまう人間たち。
 その理由はさまざまなんだろうけど、今回の老人たちの場合は〝憎しみ〟ですよね。
〝憎しみ〟は人の心を壊してしまう。
 朝鮮の人たちに汚い言葉を投げつける<ヘイトスピーチ>をやっている人なんかは、確実に自分の心を壊している。
 <イスラム国>のテロリストなんかもそうだろう。

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 中島保(林遣都)は完全に「羊たちの沈黙」のハンニバル・レクター教授になりましたね。
 狂気の側から猟奇犯罪を分析し、捜査に協力している。
 東海林の情報屋もそうだが、この作品には<便利なお助けキャラ>が登場する。
 見事な相棒。
 でも、これってどうなのかな~。
 まあ、一時間で事件を解決するには仕方がないんだろうけど……。

コメント
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