平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

時をかける少女 最終話~写真集「夏を知らない君へ」が未羽と翔平をつなげていた

2016年08月07日 | 学園・青春ドラマ
「7月7日。あの日に戻ることは翔平との初恋をなくすことだけど、大切な人のために初恋なんか捨ててやる。
 たかが初恋。されど初恋」
 未羽(黒島結菜)は翔平(菊池風磨)のためにこう決心して、あの日に戻る。
 そして、7月7日の翔平に出会った時は、
「今のあなたは知らないだろうけど、あたしたち、恋人同士だったんだよ」
 せつないですね。
 泣けますね。
 今までのタイムリープは事態を良くするためのものだったのだが、今回の場合は別れ。
 タイムリープの意味が180度違っている。
 そんな中、未羽は今までの出来事を確認するかのようにアルバムを翔平と見る。
 アルバムの写真はどれもがキラキラ輝く青春の思い出だ。
 アルバムのタイトルは『恋を知らない君へ』。
 この時の翔平は〝恋を知らない翔平〟なのに、アルバムを見て涙を流す。
 こうして終わった未羽の初恋。
 翔平との記憶も削除されて、吾朗(竹内涼真)との通常の生活に戻る。

 では、翔平との記憶は完全に失われてしまったのか?
 いや、そんなことはない。
 未羽の心の奥底には、翔平の記憶がしっかり刻まれているに違いない。
 なぜなら、未羽が大人になり、写真家になって出した写真集のタイトルが『夏を知らない君へ』だったからだ。
〝夏を知らない君〟とは、もちろん翔平のこと。
 写真集の内容もラベンダーであったり、学校のプールであったり、どれも翔平に関係するものだった。
 記憶が失われても、未羽と翔平の心は通じ合っている。
 それは未来人の翔平が写真集『夏を知らない君へ』を所有していたことでも明らか。
 翔平の心の中にも、未羽とのあの夏の思い出がしっかりと刻まれていた。

 アルバム『恋を知らない君へ』
 写真集 『夏を知らない君へ』
 このふたつが未羽と翔平を繋ぐ小道具として機能していますね。

 大林宣彦の実写映画版『時をかける少女』のラストも好きだなぁ。
 大人になった未羽(=実写版では和子)はふたたび探査にやって来た翔平(=実写版では一夫)に再会するのだ。
 もちろん、未羽に翔平の記憶はないので、そのまま通り過ぎるだけなのだが、ふたりの絆や何かが始まる予感を感じさせるラストだった。

 さまざまな形でリメイクされる『時をかける少女』。
 次回はどのような形でリメイクされるのだろうか?

 最後にタイムリープから戻ってくる時の未羽の「んにゃ!」
 あれは腰を痛めるらしい(笑)

※関連記事
 時をかける少女 悲しいね、せつないね、罪だね。未羽、吾郎、翔平、それぞれの青春(本ブログ)

コメント (2)
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