平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

ブラッディ・マンデイ 第8話

2008年11月30日 | 推理・サスペンスドラマ
★上司の命令に背く
 テロリストを捕まえるために藤丸(三浦春馬)たちに抗ウイルス剤を投与するのを待つように言う上司。
 投与しなければ藤丸たちは死んでしまうかもしれない。
 上司の言うことに従うべきか迷う霧島(吉沢悠)。

 キャラクターが上司の命令に背く時、盛り上がりますね。
 上司が官僚的であったり無能であったりしたら尚更。
 しかも今回はかおる(芦名星)と澤北(阿南敦子)も賛同。
 「ひとりで抱えこまないで下さい」
 おおっ!感動的!

 上司の命令に背いて正しいことをする時、キャラクターは立つ。

★ボールペン作戦
 抗ウイルス剤の入った4色ボールペンを渡す攻防は見事なサスペンスになっていた。
・イスに置かれた4色ボールペン。
・しかしそれはイスから落ちそうになって。
・かろうじて落ちるのを免れたと思った瞬間床に落ちて。
・テロリストは「忘れ物だぞ」と言って返す。藤丸たちにボールペンは渡らない?
・新聞の中に隠すことに成功!
・藤丸取りに行くが見つからない。
・テロリスト、「これを探してたんじゃないのか?」
 
 ボールペンを渡すことにこれだけサスペンスを積み上げられたことは見事!
 これがスムーズに渡されてしまってはつまらない。
 これでもかこれでもかと藤丸に困難を与えていく。
 アクションドラマではこういうシーンを見たい。
 
★マヤ先生
 今回はマヤ先生(吉瀬美智子)が大活躍。
 「早くしないと、みんな死んじゃうぞ」
 その交渉のシーンではマヤ先生の顔やくちびるのアップ。
 クローズアップがエロティックな雰囲気を出している。
 制作スタッフの皆さん、サービスシーンをありがとうございます。
 今後ともマヤ先生を活躍させて下さい!

※追記
 無能な上司への命令違反は実は「24」でよく使われる手法。
 シーズンⅤではリン・マクギルに逆らうブキャナン。
 「ブラッディ・マンデイ」は「24」をよく研究している。


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ロンドンハーツ 11/25

2008年11月29日 | バラエティ・報道
 11月25日『格付けしあう女たち』
 テーマは「女性が選ぶ性格の悪そうな女」

★一般女性が選んだ一番性格が悪そうな女は安めぐみさん。
 安さんが1位とは。
 やはり男性と女性では見方が違いますね。

 その理由は
 ①優しそうな顔をして意外とグサッとくる一言を口走りそう。
 ②偉いスタッフの前と若いADの前とでは態度を180度変えていそう。
 ③好感度の良いタレントが写真誌に撮られるとニヤニヤ笑ってそう。
 ④実はスザンヌの存在をウザイと思っていそう。

 女性は裏表のある人が嫌いみたいですね。
 安さんはそうでないと思うけど。
 安さんは男性アンケートの「お嫁さんにしたいタレント」のナンバー1だそうだから嫉妬もあるのかな?

 その他の順位の方の理由を見てみると、いずれも『裏表があるかないか』がキイポイントで、その裏には『裏切る、裏切らない』がある様子。
 女性はそんなに不信の中に生きているのか?
 確かにオトコは安さんに微笑みかけられればコロリと来てしまう。
 その意味では単純ですね。

 あと女性に人気があるのは青木さやかさんとか悪ぶっている女性。
 悪ぶってる中でチラリと見せるやさしさが女性を信頼させる様です。
 この番組を見ていると男性・女性の見方、感じ方の違いがよくわかる。

★この番組、何かを表現しようとしている男性の方には必見。
 女性の本音なんかなかなか聞けませんからね。
 以下のアンケート結果を分析されるとイキイキとした女性が描けるかもしれません。

 以下、公式HPより一部引用。
2位 大島麻衣(AKB48)
 ①自分より可愛くないと判断した相手にしか優しくしなさそう。
 ②楽屋でAKBの他のメンバーの私物を隠したりしてそう。
 ③どうしたら自分だけソロで成功できるかをいつも考えてそう。
3位 misono
 ①男関係に関すると友達も裏切りそう。
 ②全て自分のやってる事が正しいと思ってそう。
 ③事あるごとに「ウチ、avexやで!!」と事務所の名前を出せば済むと思っていそう。
4位 杉田かおる
 ①人を攻撃している時が一番輝いているから。
5位 スザンヌ
 ①たぶん性格いいと思うが、あれが計算だったら相当キレるワル。
 ②「今まで変な男に引っかかっていた」とよく聞くが、作り話で本当は金持ちしか付き合わなさそう。
 ③キャラを作ってると思う。昔のテレビを見たら声が低かった。
6位 柳原可奈子
 ①飲み会で率先して料理を取り分けてくれそう。
 ②友達と毎晩人の悪口を言いながらポテトチップスを食べていそう。
 ③多重人格なのでは?
7位 青田典子
 ①性格悪い人はあんな面白い事できない。
 ②いまだに合コンメンバーを集めてくれそう。
 ③大した事は言わないが人の恋愛相談に親身になってくれそう。
8位 青木さやか
 ①どんなに悪ぶっていても根はいい人って感じがする。
 ②後輩芸人の面倒見とかが良さそう。
9位 はるな愛
①色々苦労してきたと思うので人の気持ちが分かりそう。
 ②一度親しくなったら決して裏切らなさそう。
10位 にしおかすみこ
 ①不器用だから裏表を使いこなせない。
 ②お節介なくらい世話をしていそう。周りに気が利きそう。


※追記
 今回タレントとして格付けしたのははるな愛さん。
 その指摘はいずれも女性陣の共感を得られない内容で男性感性(おっさん感性?)を露呈。
 面白い仕掛けでした。
 
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七瀬ふたたび その3

2008年11月28日 | その他ドラマ
 第8話「能力の真実」

★自分探し
 自分とは何者か?
 人は自分探しをして生きている。
 <性格><仕事><恋人><伴侶>
 これらが自分と一致している場合はいいが、違うと感じた場合は自分探しが始まる。
 性同一障害も場合もそう。
 自分の現在の性に違和感を持ち、別の性という自分を発見する。

 七瀬(蓮佛美沙子)も自分探しをしている。
 テレパスという自分。
 そして今回はアクティブ・テレパスという自分。

 今回の七瀬を見ればわかるとおり<自分探し>って結構つらいものですね。
 わかりやすい例で言うと先程の性同一障害。
 <自分探し>の結果、自分の性が違っていると気がついた瞬間から葛藤と闘いが始まる。
 自分が普通の人とは違う苦しみ。(何が普通であるかは議論の分かれる所だが)
 まわりの人間には言えない苦しみ。
 現在の自分と本当の自分とのギャップ。

 ドラマや歌などでは『自分探しをしよう』みたいなメッセージが語られますが、<自分探し>って案外大変なものなんですね。
 この作品はSFなのですが、そんなテーマを的確に語っている。

★人物配置
 この作品は脇役の人物配置が見事。

・騎士
 七瀬を守るのは恒介(塩谷瞬)とヘンリー(郭智博)。
 いわば騎士。
 しかも同じ騎士でも恒介は恋人、ヘンリーは友達みたいな役割分担がなされている。
 朗(宮坂健太)も七瀬を守る騎士だが、いささか頼りない方の騎士。子供だし。

・軍師
 頭を使う軍師役は藤子(水野美紀)。
 今回、七瀬がATであることは藤子が解明した。

 その他にも能力はないが七瀬を守る役まわりとして
 父親役でマスター(北村総一朗)、友人役で瑠璃(柳原可奈子)。
 敵対していたが仲間になった刑事・高村(市川亀治郎)もいる。

 以前も書きましたがこの作品はファンタジー作品ですね。

※追記
 「ラスト・フレンズ」の瑠可の苦しみはそのまま七瀬の苦しみと同じ。
 いずれも『人と違うこと』『人に言えない』という点で共通している。


 
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相棒 「希望の終盤」

2008年11月27日 | 推理・サスペンスドラマ
★前回がDJ。
 今回がプロ棋士。
 いずれも特殊な職業ならではの心情が事件の核心になっていましたね。
 DJの場合は「自分の声を間違えたこと」。
 今回は「勝負師が不正で勝ったこと」。

★今回の特徴は右京(水谷豊)さんの解明したことはすべて仮説であることですね。
・10円玉が落ちていたこと→自殺→畑(蟹江一平)が偽装。
・畑が偽装したのは西片名人(水橋研二)が畑や大野木(松田賢二)の希望であったから。
 これらのことには裏づけ・根拠がない。
 畑がしゃべってくれたからよかったものの、否定したら崩れてしまう仮説。

 例えば次の様な可能性が考えられる。
・自殺を偽装したのは将棋協会の偉い人。
 偉い人は遺書を読み名人のスキャンダルを恐れて自殺を偽装した。
・本当は他殺。
 西片は突き落とされ、10円玉は落ちた時ポケットからこぼれた。

 まあこれが他殺だったら右京さんは罠を仕掛けて犯行の裏付けをとったのでしょうけどね。

★秀逸なラスト
 この様に今回は推理ドラマとしてはいささか弱い。
 しかしラストがいい。
 西片の勝負師としての純粋さに「何も自殺しなくても」と語る薫(寺脇康文)。 いかにも薫らしい。
 右京さんの「彼は自分の人生を読み過ぎて、読み間違ってしまったんでしょうね」というせりふは棋士のドラマにふさわしい。

 うまいですね。上質なワインの様な作品です。


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爆笑問題のニッポンの教養

2008年11月26日 | バラエティ・報道
 「爆笑問題VS早稲田大学学生」

 わが後輩ながら情けない。学生の質もここまで落ちたか。
 他の大学で同様のことを行ったこの番組を見たことがあるが、他の大学の学生の方がいろいろなことを考えていた。

★まず「早稲田精神高揚会」
 薄っぺら。
 早稲田精神など少しも理解していないで学ランなど形ばかりという感じ。
 軽いばかりで背中に一本筋が入っていない。
 軽いことやヘラヘラしていることを否定するわけではないが、いやしくも「早稲田精神高揚会」でしょう?

★「純粋」
 会社の不正を知ったら告発すると学生は言う。
 だが爆笑の太田さんに「その結果会社が倒産して同僚やまわりの人間が露頭に迷ってもいいのか?」と問われて答えられない。
 すごく考えが浅い。

★「個性が活かされない社会」
 就職活動をしている学生は言う。
 「自分たちの個性を社会は認めてくれない。個性を活かしてくれない」
 そういう現実があるかもしれないが、それを突破するのが本当の個性。
 個性は戦って傷ついて磨かれていくものだと思うが、彼はどれ位戦ったのだろう。
 「自分は入社試験すべてに落ちた」と田原総一朗さんは言ったが、そういう体験をしたのか?
 あるいは田原さんは現在では大変個性的な人だと思うが、就職試験を受けていた時にはそれほどの個性でなかったはず。
 長い年月の積み重ねで田原総一朗という個性が作られたのだ。
 20歳前後の人間に「自分には個性がある」などと言ってほしくない。
 また個性的であればあるほど、その門戸は狭くなるもの。
 例えば芸人の鳥居みゆきさんを採用する企業はあまりないでしょう。
 個性を活かそうと思ったら就職という選択肢ではないかもしれない。
 それを認識してほしい。

★「絵本」
 世界の子供たちに夢を与える絵本を作りたいと涙を流して語る学生。
 その思いは立派だが、太田さんが言った様に彼に自分の思いを表現する『芸』はあるのか?夢を実現する『戦略』はあるのか?
 夢を語って涙を流しているだけでは何も始まらない。
 自分の思いを表現する『芸』を磨くだけでもすごい努力と長い年月がかかるのに。

 学生たちの意見を聞いて思ったのは総じて『考えが浅い』ということ。『戦っていない』ということ。
 もっとも田原総一朗、爆笑問題というプロのいるリングにアマチュアが上って戦ったことは認めるが。
 以上、自戒もこめて。

※追記
 出演されていた大学教授の皆さんのお話。
「昭和はミステリーの時代。平成はホラーの時代。
 ミステリーには解答が用意されているが、ホラーには答えがない。
 不合理で説明のつかない現実があるだけ。
 平成は解答のない時代」
 なるほど!

「個人も大事。社会も大事」
 個人が極端に行きすぎると秋葉原の事件の様に個が暴走する。
 社会が極端に行きすぎると全体主義。お国のため。
 どちらに傾きすぎてもいけない。

「ふにゃふにゃした体の人間が舞台にあがってウケている」
 役者さんも芸人さんもプロフェッショナルは体を鍛えている。
 仮に太っていてもインナーマッスルはしっかりしている。
 基礎と言ってもいいかもしれない。
 ところが現在は?


※追記
 学生たちの雰囲気では田原総一朗さんを敬遠する様な感じがあったが、ああいううるさい親父の意見こそ耳を傾けた方がいいと思う。
 自分の対極にあるものにこそ自分を変えるものがある。


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あいのり 11/24

2008年11月25日 | バラエティ・報道
 チェリーガールという言葉があるんですね。
 そしてそれがコンプレックスになっている。
 やはり世の中、女性がどんどん強くなって来ている。

★さて脳科学者の茂木先生によれば「コンプレックスは個人の思い込みで、それを克服するには行動しかない」と言う。
 確かに容姿のことでコンプレックスを持っていたとしても、好みは人それぞれですからね。
 それに仮に99人に良くない容姿と言われても、ひとりの人に「かわいい」「好きだ」と言われればいい。
 それだけで救われてしまう。今の自分の顔でよかったと思えてしまう。
 コンプレックスの正体とはそんなもの。
 もっともそこにたどりつくには100人の人にアプローチする覚悟が必要ですが。
 やはりコンプレックスの克服は『行動』なんですね。

★さてヤマジ。
 彼女は『行動』している。
・人生初の間接キス
・人生初のお揃いグッズ
・来週は人生初の呼び出しらしい。
 ラブホテルに関してもマンガで読んで、近くまで来てひとりで入ろうと思ったことがあるらしい。
 コンプレックスでウジウジしているシュレックとは大きな違い。
 この行動で彼女が学ぶことは多いですよ。
 それに何という強烈な個性!
 ヤマジの様な個性を持った女の子を認めてくれる男性はきっといる。
 がんばれ!ヤマジ。

★桃と梅男
 「夕日よりお前がきれいだぜ」
 そう言われた時の普通のリアクションは「ウザい」「気取ってる」。
 でも桃は「わたしの言うことをすべて聞いていてくれる」。
 このせりふはプロのシナリオライターでもなかなか書けないせりふですね。
 桃→梅男 だってことがわかる。

 最近のリアクションで驚いたのは、よっことこーすけ。
 よっこから告白したのも驚いたが、こーすけの返した言葉も予想外だった。
 「俺と結婚してくれ」
 あいのりでの恋を永遠の恋にしたいと言っていたこーすけだったが、こんなせりふを予想した人がいただろうか?

 「あいのり」には下手なテレビドラマの及ばないすごいキャラクターとせりふが溢れている。

※追記
 チェリーガールが珍しい時代。
 ということはチェリーガールであることは実はすごい個性なんですよね。
 結婚する前の森三中なんかはそれをネタにしていたし。
 みんなが同じ、一列でなければならないなんてつまらない。


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篤姫 第47回「大奥の使者」

2008年11月24日 | 大河ドラマ・時代劇
★武力に対抗するものは……
 江戸に迫る官軍。幕府はどう対するか?
 天璋院(宮崎あおい)は嘆願書を託す。
 いわば外交だ。
 言葉によって戦争を回避しようとする。
 この時、官軍と戦うという選択肢もあった。

 外交か軍事か?
 歴史において紛争を解決する手段はこのふたつ。
 太平洋戦争では外交努力でアメリカとの戦争を回避しようとしたが、結局軍事に走ってしまった。
 そして悲惨な泥沼に。

 あくまで外交で物事を解決しようとした天璋院、勝(北大路欣也)らは聡明でしたね。
 もし戦っていれば官軍にも死者が出る。
 結果、怒り・憎悪がわく。
 「死んだ仲間の仇を討つ」と言って幕府が滅びるまで戦争をしようとする。
 怒りは怒りを呼び、暴力は暴力を生む。
 9・11でアメリカは報復の戦争を行ったが、結局生み出したのは憎悪とさらなるテロ。
 人間はどうして同じ間違いを繰り返すのでしょう。
 話は飛んでしまったが、紛争に際し天璋院、勝がとった行動はずっと覚えておきたいですね。
 今回の外交努力では鬼となった西郷(小澤征悦)の心は動かせなかった様ですが。

★人物達の二面性
 天璋院を始めとするこの作品の人物達にはふたつの顔がありますね。
 すなわち薩摩時代の顔と現在の顔。
 西郷も天璋院の手紙を見て昔の自分を想いだした様ですが、「篤姫」の人物達は常に昔の自分との葛藤をしている。
 そして天璋院も西郷も帯刀(瑛太)も昔の方がイキイキとして見えるのは、背負っているものが少なかったからでしょうか?
 自由だったからでしょうか?
 歳を取るということは何かを背負うこと。
 天璋院は幕府を背負い、西郷は新政府を背負う。
 それはそれで意味のあることでしょうが、結果昔の友情までを捨てなくてはならないのは悲劇ですね。
 <疑うことなく信じる心>や<自由な心>が失われてしまうことは悲しいですね。
 坂本龍馬が人気があるのは最後まで何も持たず自由だったからでしょう。
 この作品はそんなテーマも描いている。

★日本国のために
 西郷の拠り所は「日本国のために幕府を滅ぼさなければならない」。
 この「日本国のために」という言葉は注意した方がいいですね。
 この言葉があればすべてが正当化されてしまう。
 さすがの西郷もこの言葉に取り込まれてしまった様です。
 そして「日本国のために」自分が悪者になり滅びようとしている。
 現在は<個人>の時代で<日本国のために>という言葉を口にする人は少なくなりましたが、この言葉が出た時には注意した方がいいですね。


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史上最大の作戦

2008年11月23日 | 洋画
 この作品では『戦争映画』として見たい映像が詰め込まれている。
★戦艦の海からの艦砲射撃
★戦闘機の兵士への機銃掃射
★要塞攻略戦
★防御壁の突破~歩兵の前進と工兵の活躍
★海岸への揚陸
★街や橋の制圧
★グライダーにパラシュート部隊
★戦況を一変させる戦車の威力、重火器の威力
★伝書鳩
★ダミー兵士
★レジスタンスの列車爆破
 この現場には絶対いたくないが、映画で見る分には十分に楽しい。
 かつてのTAMIYAのプラモデルマニアには堪えられない。

 各国の特徴が出ているのも楽しい。
★バグパイプで進軍する英国軍。
★愛犬のブルドッグを戦場に連れて来る英国仕官。
★シャンパンで迎えるフランス人。
 アメリカ人はアメリカ人らしくドイツ人はドイツらしく。

 タカ派のアメリカのヒーロー、ジョン・ウェインが落下傘部隊で落下地点から外れ、しかも足を捻挫して荷車で運ばれて移動するというのもユーモアがある。
 普通ならジョン・ウェインは戦場で大活躍するはず。

 戦場で戦う男たちがヒーローでいられた時代の戦争映画でもある。
 これがベトナム戦争以降の作品になると男たちは怯え戦争の狂気に悩むことになる。
 この作品ではドイツは悪だが、ベトナム以降の作品では何が善で何が悪であるか分からなくなる。
 攻めるアメリカももしかして間違っているんじゃないかというテーマが描かれるようになる。
 実に無邪気な時代の作品だ。 

 それにしても戦争というのは滅茶苦茶な消費ですね。
 莫大な砲弾、銃弾が飛び交い消費される。
 膨大な費用をかけて造った武器が破壊され一瞬のうちに消費される。
 そして人の命も。

 人間ドラマもある。
★敵の上陸を知って早く対応しなければならないドイツ。
 しかしヒトラーの側近達は「総統は睡眠中だから」と言って対応しない。
 朝、目が覚めても「総統は今機嫌が悪いから」と言って対応しない。
 この愚かしさ
★オマハビーチでの激戦。
 苦戦を強いられ撤退という選択肢もある連合軍。
 だがアメリカ仕官の信念は揺るがず、兵達を鼓舞して見事ビーチ突破を成し遂げる。
★そしてラストエピソード
 はぐれた落下傘部隊の兵士。
 彼はこの戦いで一発も銃弾を発射しなかった。
 他では膨大な銃弾が発射されたというのに。
 この皮肉。


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相棒 「顔のない女神」

2008年11月22日 | 推理・サスペンスドラマ
★あっ!と驚く動機
 「チーム・バチスタの栄光」のレビューで「あっ!と驚く動機を見せてほしい」と書いたが、今回の「相棒」はまさにそれ。

 人気ラジオ番組『伊沢ローラのネバーエンド』の終了をめぐっての怒りと憎しみ。
 自分を裏切った番組プロデューサーへの復讐。
 これが動機だったらありふれた動機。

 しかし、ここはさすが「相棒」。
 動機をさらにひとひねりする。
 それは『プロデューサーが自分の声を間違えたことへの怒り』。

 犯人ローラ(清水美沙)はDJ。
 顔出しをせず「声だけで存在してきた人間」。
 そんな自分の声を別の人間と間違えられた。
 しかも間違えたのは10年間いっしょにやって来たプロデューサー。
 それはローラにとっては<自分の存在の否定>と同じこと。

 動機は個人なものであればあるほどインパクトのあるものになりますね。
 『自分を裏切った番組プロデューサーへの復讐』だったらありふれている。
 『自分を裏切った上司への復讐』と置き換えることも出来る。
 わりと一般的だ。
 だが動機が『自分の声を間違えたこと』だったら……。
 ローラでしか持つことの出来ない動機。
 これでローラというキャラがインパクトのあるものになる。
 視聴者は人間の心の中の怖ろしさを目の当たりにする。
 さすがの右京(水谷豊)さんも推理できなかった動機。

 すごいですね。
 これこそが「あっ!と驚く動機」。
 推理ドラマではこういう動機をどんどん描いてほしい。

※追記
 昔オンエアされた「和田アキ子殺人事件」の動機も結構よかったですね。
 犯人はみのもんたさん。
 動機は「日曜日も自分の番組をやりたかったから」
 みのさんは日曜日の「アッコにおまかせ」の枠を狙っていたわけだ。


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七瀬ふたたび その2

2008年11月21日 | その他ドラマ
 第7話「変わらない悲劇」

 SFだから描けるドラマがある。

 企業の未知能力の利用を阻止するために姿を消した父・精一郎(小日向文世)。
 そんな父と七瀬(蓮佛美沙子)の再会。
 しかし精一郎は七瀬と別れた後、協力を求めて追っていた組織に。

 こういうドラマはSFでないと無理。
 組織に追われている父親なんて設定は現実ではウソになってしまいますからね。

 事あるごとに挿入される恒介(塩谷瞬)の予知シーンも効果的。
 恒介が予知した<悲痛な叫びをあげる七瀬>の映像が現実になる。
 それはバスの中。
 「これだったのか!」と叫ぶ恒介ではないが、視聴者もそれをついに目撃する。
 この映像的な面白さ。

 精一郎を殺さないために藤子(水野美紀)に時をさかのぼることを求める七瀬。
 しかしさかのぼれたのはわずかな時間。
 バスが発車する時。
 七瀬は間に合うのか!
 ハラハラドキドキ!
 恒介は再び予知。
 小川のせせらぎの中で悲痛な叫びをあげる七瀬。
 精一郎の死は時をさかのぼっても止めることが出来なかった。
 七瀬にとってみれば二回の悲劇。
 こんなドラマ作りもSFだから出来ること。
 <父親の死>というよくあるドラマでもSF設定だと新鮮になる。

 ドラマの新しさとは切り口。
 素材をどう料理するか。
 「プロポーズ大作戦」や「絶対彼氏」の素材は恋愛。
 この作品「七瀬ふたたび」の素材は家族やアイデンティティ。
 SFの味付けをすると新しい料理が生まれる。

※追記
 その他の部分では
・刑事の高村(市川亀治郎)が仲間に
・ヘンリー(郭智博)が七瀬がいなくても能力が使えるように
 クライマックスの戦いに向かっての準備は作者の中で着々と進んでいる様だ。

※追記
 ケガをさせる目的で肩口に突きつけられた銃。
 それを精一郎は自分の心臓の所に持ってきて自ら引き金を引く。
 せつないですね。
 科学者としての使命もあったのでしょうが、精一郎が心臓の所に持っていったのは七瀬に出会えたから。
 七瀬に会って話を出来たからもう思い残すことはない。
 精一郎はそう思ったのでしょう。

※追記
 もうひとつ精一郎。
 彼が組織から隠したかった事とは<七瀬に他人の未知能力を発現・増幅させる力がある>ということだったのでしょう。
 だから最期七瀬に「未知能力者に接触するな」と伝えた。
 精一郎は七瀬を組織の研究材料、実験台にさせたくなかったんでしょうね。
 組織に連れていかれたら自白剤とかでしゃべってしまうかもしれないし。


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