<石田三成は政事を独り占めしようとしている>
<石田三成は天下を乱す大罪人>
三成(山本耕史)を蟄居に追いやった罪状の内容だ。
政治というのは、こんなふうにレッテル貼りをするんですね。
そうして白を黒にして政敵を追い込んでいく。
もちろん、三成にも指摘された面はあった。
徳川屋敷を襲おうとしたし、自分でなければ豊臣政権を動かせないと自負していた。
だが、三成にあったのは私心でなく、秀吉や秀頼に対する使命感。
家康(内野聖陽)とは違う。
だから、直江兼続(村上新悟)の〝直江状〟の方が迫力があるし、説得力がある。
その内容とは、
〝いくさ道具を集めているのは商人が茶器を集めているのと同じ。
それに言いがかりをつけるのは、天下を治める人間として小さい。
上洛を求められているが、それは内府様の分別がついてから〟
そして極めつけは、
「どこぞの誰かのように太閤殿下のご遺言に背き、起請文も破り、秀頼公を蔑ろにしたりは致しませぬ。
さようなことをして天下を取っても悪人と呼ばれるのは必定。
末代までの恥と相成りますゆえ」
大河ドラマ『天地人』でも〝直江状〟のシーンがあったが、やはり盛り上がる。
戦国時代の名シーンのひとつと言っていいだろう。
信繁(堺雅人)も「徳川に仕えよ」と家康に言われて言い切った。
「お断り致します。
石田治部少輔様はおのが身を顧みることなく、誰よりも豊臣家のことを思い、尽くして来られました。
その石田様をもってしても内府様の下では務めることがかないませんでした。
どうして私などに務まりましょう」
家康vs反家康
これで対立図式は決定的になった。
こうなると、いくさによる解決しかない。
一方、これらとは違うスタンスの人間も。
昌幸(草刈正雄)だ。
戦場こそ生きがい。戦国時代の生き残りである昌幸は世の中が乱れることを望んでいる。
世が乱れに乗じて信玄公の領地を回復しようと考えている。
北条氏政に語った「生きておれば、まだまだ楽しいものが見られる」時がやって来たのだ。
軍師官兵衛・黒田如水も同じことを考えたに違いない。
上杉景勝(遠藤憲一)もやっと〝義〟を貫く時がやって来ましたね。
直江状を読んで嬉しそうな顔。
片桐且元(小林隆)もがんばった。
今回の件は私憤であるとして、
「豊臣家が上杉を討つ理由はございません」
かくして、時代は〝関ヶ原〟へ。
三成は加藤清正(新井浩文)に何を耳打ちしたんでしょうね。
「わしがいなくなった時は、お前が豊臣家を守れ」と語ったのでしょうか。
あと、この作品では、家康は<上杉と三成に挟撃されること>を認識していないようですね。
司馬遼太郎の小説などでは、家康は認識していて、三成を誘い出すために上杉討伐をおこなったとしている。
今回はこの説を取らなかったようです。
最後は春(松岡茉優)。
「あの女は苦労するぞ」の意味がやっと明らかにされました。
古畑任三郎の<赤い洗面器の男>のようにずっと謎にしておくのかと思いきや、そうではなかった。
春は<勘違い&思い込みの激しい娘>だった!
いみじくも、きり(長澤まさみ)が指摘したとおり、きりにそっくりな女性だった!(笑)
障子の穴は何を意味するのだろう?
がさつ、ってことでしょうか?
三成の名を出されて動揺した、ってことでしょうか?
この作品では、キャラが少しずつ小出しにして描かれていきますね。
きりも、
「不穏大好き! いっしょにまた苦難を乗り越えていきましょう!」(笑)
こう(長野里美)といい、姉上(木村佳乃)といい、女性陣は変な人が多い。
<石田三成は天下を乱す大罪人>
三成(山本耕史)を蟄居に追いやった罪状の内容だ。
政治というのは、こんなふうにレッテル貼りをするんですね。
そうして白を黒にして政敵を追い込んでいく。
もちろん、三成にも指摘された面はあった。
徳川屋敷を襲おうとしたし、自分でなければ豊臣政権を動かせないと自負していた。
だが、三成にあったのは私心でなく、秀吉や秀頼に対する使命感。
家康(内野聖陽)とは違う。
だから、直江兼続(村上新悟)の〝直江状〟の方が迫力があるし、説得力がある。
その内容とは、
〝いくさ道具を集めているのは商人が茶器を集めているのと同じ。
それに言いがかりをつけるのは、天下を治める人間として小さい。
上洛を求められているが、それは内府様の分別がついてから〟
そして極めつけは、
「どこぞの誰かのように太閤殿下のご遺言に背き、起請文も破り、秀頼公を蔑ろにしたりは致しませぬ。
さようなことをして天下を取っても悪人と呼ばれるのは必定。
末代までの恥と相成りますゆえ」
大河ドラマ『天地人』でも〝直江状〟のシーンがあったが、やはり盛り上がる。
戦国時代の名シーンのひとつと言っていいだろう。
信繁(堺雅人)も「徳川に仕えよ」と家康に言われて言い切った。
「お断り致します。
石田治部少輔様はおのが身を顧みることなく、誰よりも豊臣家のことを思い、尽くして来られました。
その石田様をもってしても内府様の下では務めることがかないませんでした。
どうして私などに務まりましょう」
家康vs反家康
これで対立図式は決定的になった。
こうなると、いくさによる解決しかない。
一方、これらとは違うスタンスの人間も。
昌幸(草刈正雄)だ。
戦場こそ生きがい。戦国時代の生き残りである昌幸は世の中が乱れることを望んでいる。
世が乱れに乗じて信玄公の領地を回復しようと考えている。
北条氏政に語った「生きておれば、まだまだ楽しいものが見られる」時がやって来たのだ。
軍師官兵衛・黒田如水も同じことを考えたに違いない。
上杉景勝(遠藤憲一)もやっと〝義〟を貫く時がやって来ましたね。
直江状を読んで嬉しそうな顔。
片桐且元(小林隆)もがんばった。
今回の件は私憤であるとして、
「豊臣家が上杉を討つ理由はございません」
かくして、時代は〝関ヶ原〟へ。
三成は加藤清正(新井浩文)に何を耳打ちしたんでしょうね。
「わしがいなくなった時は、お前が豊臣家を守れ」と語ったのでしょうか。
あと、この作品では、家康は<上杉と三成に挟撃されること>を認識していないようですね。
司馬遼太郎の小説などでは、家康は認識していて、三成を誘い出すために上杉討伐をおこなったとしている。
今回はこの説を取らなかったようです。
最後は春(松岡茉優)。
「あの女は苦労するぞ」の意味がやっと明らかにされました。
古畑任三郎の<赤い洗面器の男>のようにずっと謎にしておくのかと思いきや、そうではなかった。
春は<勘違い&思い込みの激しい娘>だった!
いみじくも、きり(長澤まさみ)が指摘したとおり、きりにそっくりな女性だった!(笑)
障子の穴は何を意味するのだろう?
がさつ、ってことでしょうか?
三成の名を出されて動揺した、ってことでしょうか?
この作品では、キャラが少しずつ小出しにして描かれていきますね。
きりも、
「不穏大好き! いっしょにまた苦難を乗り越えていきましょう!」(笑)
こう(長野里美)といい、姉上(木村佳乃)といい、女性陣は変な人が多い。
>戦場こそ生きがい。戦国時代の生き残りである昌幸は世の中が乱れることを望んでいる。
出浦昌相とともにくすぶっていた思いは本気で一貫していたのですね。
ただ、それだとなぜ出浦が信幸につく(史実では)のかがまだ謎になります。
>三成は加藤清正(新井浩文)に何を耳打ちしたんでしょうね。
たしかに気になります。
普通は「武将」「尾張派」清正vs「官僚」「近江派」三成という図式で描かれることが多い二人ですが、本作では結構「友情」で結ばれている面もあるので、何か仕掛けがあるのだろうと楽しみにしています。
>春は<勘違い&思い込みの激しい娘>だった!
機械人形のような最初の登場シーンから何か伏線があるような気がしていました。
要するに「超天然」ないしは「ドジっ子萌え」の極端なタイプということでしょうか。
愛らしいといえば愛らしいと言えますが、たしかに「苦労させられる」タイプかもしれません。
>「不穏大好き! いっしょにまた苦難を乗り越えていきましょう!」(笑)
やはり「生涯のパートナー」とはそういうことなのでしょうね、
春は大阪城に入らなかったようですが、きりは大阪城ー危険ーまでつきあうようですので。
たしかに本作の女性たちは「変な人」ばかりだと思います。
いつもありがとうございます。
>なぜ出浦が信幸につく(史実では)のかがまだ謎になります。
確かに。
次回、真田家で一波乱ありそうなので、これが影響してくるんでしょうね。
三成は清正を信用しているみたいですね。
清正も三成のことを「人の気持ちのわからないどうしようもない奴」と思いながら理解している様子。
おそらく、自分がいなくなった時は頼むと言われたんでしょうね。
史実では、清正は秀頼を迎える部屋を熊本城につくったらしいですし。
ただ、曖昧な記憶ですが、清正は三成の死後、すぐに亡くなってしまうんですよね。
>「超天然」ないしは「ドジっ子萌え」の極端なタイプ
なるほど、それですね!
今まではドジぶりを抑えて<機械人形>のように動いていましたが、次回からはそれから解放されて粗忽ぶりが発揮されるようになる。
そう読みました。
きりは、すべての歴史上の出来事に関わってくるんでしょうね。
その折々にどう動き、何を語るのか、楽しみになってきました。