都知事選挙・小池百合子氏が圧勝～野党四党は反自民の受け皿になれなかったことを反省せよ

　都知事選で小池百合子氏が291万票で圧勝。
　この得票数の中には無党派層が多く、自民党、民進党、共産党の支持者も流れた。
　なるほど……。

　つまり、反自民の票が小池百合子氏に流れたということだ。
　あるいは何となく自民党はイヤだなぁと考えていた無党派層が受け皿として選んだのは、野党共闘の鳥越俊太郎氏ではなく、小池百合子氏だった。
　この点を民進党・共産党・社民党・生活の党の＜野党共闘グループ＞は深刻に受けとめ、よく分析した方がいい。

　確かに鳥越俊太郎氏は頼りなかった。
　僕は野党共闘を支持しているので、一応、鳥越さんに入れたが、「この人で都議会と渡り合っていけるのだろうか？」「大震災が起きた時、ちゃんと対応できるのだろうか」といった懸念があったことは否めない。
　週刊誌の女性スキャンダルもマイナスに働いただろう。

　ただ候補者が鳥越さんであったことを差し引いてもこの状況はまずい。
　自民党に違和感を持っている有権者が選んだのは、民進党・共産党・社民党・生活の党ではなく、新しい＜第三極＞つまり小池百合子だった。
　第三極の躍進。新しい受け皿の登場。
　このことは先の参議院選で、おおさか維新の会が議席を増やしたことでも明らか。
　有権者は第三極に魅力を感じ始めている。

　だから野党共闘の四党の皆さん、特に民進党、このままでは本当にまずいよ。
　おそらく、このまま放っておいたら、今後の政界勢力図は、
1.自民党
2.エセ自民党・自民党補完勢力（小池百合子・維新の党）
3.民進党
4.共産党
　になるだろう。
　民進党の右派・前原誠司、細野豪志、長島昭久らは民進党を出て、自民党もしくはエセ自民党に入るかもしれない。
　そして、エセ自民党は自民党に考え方が近いから憲法改正など、自民党のやりたい放題になる。

　だから民進党よ、ここが踏ん張りどころだぞ。
　党には、蓮舫、山尾志桜里、辻元清美、長妻昭、大塚耕平、福山哲郎とかまだまだ人材がいるんだから、このまま小さくなってしまうのはもったいない。
　元維新だが、江田憲司さんなんかもいる。
　前原、細野、長島氏ら、自民党寄りの方々には出て行ってもらってもいいからさ。

　現在の日本の政治には、自民党の補完勢力でなく、自民党にきっちり向き合い、批判できる勢力が必要なのだ。
　だから民進党よ、しっかりしてくれ。