平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

きみが心に棲みついた 第7話~「恋愛は理性ぶっ飛んでアホになるから厄介なの」、八木泉の言葉は深いなぁ

2018年02月28日 | 恋愛ドラマ
 首のネジネジを外して、今日子(吉岡里帆)は星名(向井理)の呪縛から解放されましたね。
 解放したのは吉崎(桐谷健太)。
 そして、堀田麻衣子(瀬戸朝香)、八木泉(鈴木紗理奈)のお姉様たち。

 堀田麻衣子は今日子に言う。

「過去にとらわれて吉崎さんを手放したらバカだよ!
 奴隷みたいじゃん。もっと理性的になりなよ」

 過去に恋愛で失敗した八木泉のアドバイスはより具体的だ。

「何で堀田が結婚できんかわかったわ。←麻衣子批判(笑)
 やいやい正論ばかり言いなや。
 恋愛は理性ぶっ飛んでアホになるから厄介なの。
 少なくともアホな恋愛経験はあんた(=麻衣子)よりある。
 相手がクズでもな。そのクズに救われることがあるねん」

 クズな男と恋愛したことによる共感。
 八木の方が今日子に近い距離で寄り添ってる。
 一方、麻衣子は正論。
 共感は正論より説得力がある。
 心から心配していることは麻衣子も同じなのだが。

 さて星名。
 今日子の喪失は彼に何をもたらすのかだろう?
「星名のくせに」とからかわれ、居場所がなかった星名は今日子と同じ存在。
 星名は今日子を理解できる〝今日子の側の人間〟。
 一方、吉崎(桐谷健太)は〝今日子の側の人間〟じゃないからなぁ。
 必死にわかろうと努力はしているんだけど。


 第8話予告はこちら
「分かりあえる日はこない…」支配男との最後の一日 3/6(火)『きみが心に棲みついた』#8

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西郷どん 第8話 「不吉な嫁」~須賀の涙 「日本一の婿殿をこっちから離縁してやり申した」

2018年02月26日 | 大河ドラマ・時代劇
 篤姫(北川景子)は言う。
「西郷、次は江戸で会おう。共にお殿様のために尽くそうぞ」

 須賀(橋本愛)は父親に言う。
「日本一の婿殿をこっちから離縁してやり申した」
 本心は、縁を切ることで吉之助(鈴木亮平)を心置きなく江戸に行かせ、手切れ金を江戸行きの資金にするためなのにね。

 薩摩のおなごは立派ばい! 強かばい! ←薩摩弁、合ってる?
 ……………

 家族と友情と愛情の物語だった。

 家族は吉之助の江戸行きのために内職をしてお金を稼ぎ、
 友は頭を下げてお金を集める。
 篤姫は西郷を同志とし、妻は自分を悪者にして夫を支えた。

 須賀の中では、さまざまな想いが渦巻いていたのだろう。
・〝不吉な嫁〟という囚われ~西郷家での居心地の悪さ
・やさしすぎる夫への引け目~わがままな自分にはもったいない男
・合理的な自我~西郷家の人たちのように無邪気に西郷の江戸行きを喜べない。
        徹底的な現実主義者。

 面白いキャラクターですね。
 西郷家周囲の人物が均質なのに対し、ひとり異彩放っている。
 熊吉(塚地武雅)と180度違う人物。
 あと1話くらい、吉之助との夫婦生活(心のふれ合い)を見たかった。
 ……………

 作品全体に関して言えば、
 以前借りた百両はどこに言ったの? とツッコミたくなる。
 吉之助の江戸行きは将来あり得るのだから、フツー確保しておくだろう。
 計画性なさ過ぎ。
 須賀が家計を仕切っていたら、絶対、散財はさせなかったはず。

 あとは、この作品、やはり政治色を抑えていますね。
 吉之助はともかく、大久保(瑛太)あたりはペリー来航で、もっと大騒ぎしてもいい気がする。
 今の所、吉之助は斉彬(渡辺謙)崇拝以外、政治的に真っ白。
 人の良い薩摩の田舎侍という感じ。
 江戸行きで変わるのだろうか?

コメント (6)
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ラストアイドル 第2章~ラスアイ VS ラブコチ つんく♂プロデューサー、衣装を全面変更してメンバーの個性を演出! ひとり路上ライブも!

2018年02月25日 | アイドル
 小室哲哉×ラストアイドル VS つんく♂ ×Love Cocchi

 ラブコチが勝ちました!

 ラスアイは、センターの阿部菜々実さん負傷というマイナスもあったが、ヴァージョンアップしていなかった。
 他のグループがどんどん変わってきているのに、これでは負けてしまうよ。

 さてラブコチ。
 つんく♂ プロデューサーは3度目のヴァージョンアップをして来た。

 何と衣装を全面変更!
 姪っ子感満載で、ひとりひとりの衣装が違う。

 これは前回の敗因(~個人のキャラクターが立っていないこと)を反省しての改善だろう。
 ラブコチ推しの僕はもちろんメンバーの顔や名前を把握しているんだけど、何も知らない人には「可愛い子がいるな~」くらいにしか見えない。
 だから衣装をメンバーの個性に合わせて別々のものにした。
 お姉さん組はお姉さんらしく、中学生・高校生組は妹らしく。
 センターの山本愛梨さんには帽子をかぶらせて、センターとわかるようにした。

 やるな~、つんく♂さん!

 番組後半の提供テロップの所では、街でひとりで歌っている映像が流れていた。
 何と!
 つんく♂さん、メンバーに路上ライブをさせていたのか!
 歌うのはひとり。
 観客は2人。
 2人の観客に向かって、歌でメッセージを伝える。
 歌で街行く人の足を止めさせる。
 ここから学ぶことは多いだろう。

 やるな~、つんく♂さん!

 おそらく今回の5人のプロデューサーの中で、つんく♂さんが一番メンバーを鍛えている。
 上っ面でなく、精神的な根本から〝歌手であること〟を教えようとしている。

 これはますますラブコチのパフォーマンスが楽しみになってきました!
 次回もラブコチが登場するが、路上ライブの成果やいかに?


※追記
 ほのぴー可愛い!
 一部では、乃木坂の西野七瀬に似ているため、〝ほの丸〟と呼ばれているとか。
 みんな、しっかり見てますね~。


 Love Cocchi関連の動画はこちら
 「ラストアイドル」セカンドユニットのはじまり ~Love Cocchi編~(YouTube)

 審査員の竹中夏海さんが今回のバトルを語っているブログはこちら
 2/24 ラストアイドル(竹中夏海ブログ)

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安倍政権の腐敗・隠蔽~裁量労働制のデータ、段ボール32箱が厚労省で見つかる! 財務省・内閣府・文科省・防衛省に続く隠蔽!

2018年02月24日 | 事件・出来事
 また隠蔽である。

 裁量労働制の方が一般労働よりも勤務時間が長くなるようにねつ造したデータ。
 その原本の調査票(=段ボール32箱分)が厚生労働省の倉庫で見つかった。

 

 厚労省は当初ないと言っていたのにね。
 ウソつき。

 厚生労働省職員はこう言い訳。
「手元にないということで大臣には報告をしていた。改めて倉庫を確認したら出てきた」
 これまたウソだね。
 仕事に関わった担当者が32箱の段ボールを忘れるはずがない。
 仮に忘れていたとしても、倉庫は探すだろうし、倉庫を探せばすぐに見つかるはず。
 だって数は32個だし、上の写真の分量なのだから。

 振り返ってみると、官僚の書類隠蔽は連続している。
・森友問題の財務省
・加計問題の内閣府・文科省
・防衛省の日報
 そして、今回の厚労省。

 腐りきってるな、行政は!!

 ていうか、官僚が独断でやるわけがないから、何らかの政治家の関与があるはず。
 あるいは安倍様への忖度。

「これは安倍首相にとってまずい書類だから隠してしまおう」
「これは安倍首相にとってまずい書類だから破棄してしまおう」
「これは安倍首相にとって都合のいい書類だからオモテに出そう」
「これは安倍首相にとって都合のいいようにねつ造しよう」

 ほんと官僚はどこを向いて仕事をしているのかね?
 以前も書いたけど、
 官僚は〝全体の奉仕者〟であって〝安倍晋三への奉仕者〟ではない。
 国民ではなく、安倍の方ばかり向いて仕事をするなら、安倍晋三から給料をもらえ。

 つーか、この隠蔽・ねつ造した職員には責任を取らせろよ。
 ところが、今の行政がおかしいのは、こうやって背任した職員が、佐川国税庁長官のように出世してしまう所。

 腐ってるよな、この国は。
 独裁者が支配する発展途上国レベル。
 権力にすり寄る者だけが得をする社会。
 このままだと滅びるよ、この国は。

 その腐敗の元凶である安倍晋三を40~50%の国民が支持しているというのだから、唖然とする。

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相棒16 「騙し討ち」 ~われわれ警察官は法の正義を守るためにいるんです! 組織を守るためではありませんよ!

2018年02月22日 | 推理・サスペンスドラマ
 殺人と贈収賄事件の捜査。
 このふたつの事件が絡み合ったエピソードだった。

 一見、複雑に見える事象も、事件や謎をひとつひとつ解決し、絡み合った糸を解いていくことでスッキリしてくるんですね。
 今回も、殺人事件の謎が解けたことで、もうひとつの贈収賄捜査の件もあきらかになった。
 ………………

 さて面白いのは、右京さん(水谷豊)、捜査二課の梶健介(矢島健一)、瀧川洋(山中聡)、3人の主張だ。

 捜査のために手段を選ばない捜査2課の梶。
 彼の主張はこうだ。

「2課はこのままでは縮小され、振り込み詐欺専門の部署になってしまう」

 これに対し、右京さんは言う。

「われわれ警察官は法の正義を守るためにいるんです!
 組織を守るためではありませんよ!」

 右京さんは、梶の〝手段を選ばない〟〝他人を犠牲にする捜査手法〟を責めている。

 これは難しいテーマですね。
 年々、巧妙化する犯罪を暴くために、荒っぽい手法が許されるか否か。
 世の中には、法に則って捜査していたら暴けない事件は山ほどある。
 森友・加計事件などはその典型。
 一応、法に則って処理されているし、証拠書類も破棄されてしまっている。
 権力側からの圧力もあるだろうし、こうなってしまったら対処しようがない。
 今回のエピソードの贈収賄事件も、梶が強引な手法をとらなければ立件されず、放置されていただろう。
 右京さんの言っていることは、きれいごと?

 梶の手先となって働いた瀧川も自分の行為に納得していて、右京さんに反論する。

「学歴もない、どうしようもない俺がこんな立派なことの役に立てたんだ。
 そう思えたら誇らしい気持ちになった。
 だまされたからって何だってんだ。
 梶さんのやっていることは正しい。
 俺はやってよかったと思ってる」

 右京さん、捜査二課の梶、瀧川の言ってることは、全部正しいんじゃないかな?
 3人が目指す所は、いずれも不正の摘発で、それを実現する手段が違うだけ。
 そして、3人とも自分の思いに忠実で、現実と戦っている。
 逆に右京さんの正義の押しつけは暑苦しいなぁ。
 今回の件で、捜査2課が縮小されたら、どうなるんだろう?
 
 最後に。
 副総監・衣笠藤治役の大杉漣さんが急逝されました。
 副総監・衣笠の圧倒的な存在感。
 逆に娘に対した時の衣笠は、甘くやさしかった。
 心よりお悔やみ申し上げます。

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データねつ造?~裁量労働制で、安倍内閣のインチキがまた明らかに!

2018年02月21日 | 事件・出来事
 現在、国会で議論になっている裁量労働制。
 安倍ちゃんとしては、経済界の意向をくんで、国民を〝無制限〟に〝残業代なし〟で働かせたいらしい。
 そんな意図が見え見えなのに、安倍ちゃんは裁量労働制導入によるバラ色の生活を主張する。
 いはく、

「裁量労働制の方が一般労働より勤務時間が短い場合もある。
 だから裁量労働制で過労死が増えることはない。
 むしろ裁量労働制の導入で、仕事以外の時間が増え、プライベートが充実する」

 んなわけ、あるかいっ!

 社会人経験のある人なら、おわかりだろうが、会社に勤めていて自分で自分の勤務時間を決められるなんてあり得ない。
 営業職でも事務職でも、個人には何らかの仕事のノルマがあり、それが終わらなければ帰れない。
 仮に仕事が早く終われば、別の仕事をやらされる。
 日本では、他の人が働いている中、自分だけが早く帰るのは申し訳ないという空気もあるしね。
 これが実態だ。

 安倍ちゃんは、
「裁量労働制の方が一般労働より勤務時間が短い場合もある」と語ったが、その根拠になったデータがひどい。

 労働時間のデータを取る際、
・裁量労働制で働く人には〝1日の労働時間の状況〟を聞き、
・一般労働者には〝1カ月間で『最長』の1日の労働時間〟を聞いていたのだ。

〝1日の労働時間〟と〝1日の最長の労働時間〟。
 この比較なら、1日の最長の労働時間を聞いていた一般労働者の方が長くなるのは明白。

 もしかして、これってデータのねつ造?
 …………

 この件って、安倍内閣を象徴的に物語っているよなぁ。
 つまり、

・自分に都合のいいデータを持ってきて正当化する。 →安倍内閣になって景気が良くなっている。
・データを自分に都合のいいように改ざん、ねつ造して正当化する。 →今回の裁量労働制。
・データを破棄して自分を正当化する。 →森友・加計事件。

 これらは全部、安倍内閣がやって来たこと。
 ウソで塗り固められたインチキ内閣。

 官僚も劣化したね。
 安倍官邸の顔色をうかがって、データのねつ造・廃棄かい?
 公務員って〝全体の奉仕者〟であって〝安倍晋三の奉仕者〟じゃないんだけど。

 国民もいい加減気づけよ、
 と思うけど、まだダマされている国民がいて、支持率は未だに40%~50%。
 50年後、100年後の日本人は歴史を振り返って、安倍を支持した人たちに唖然とするだろうな。
 よくこんなインチキな男を支持したな、って。
 
コメント (2)
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西郷どん 第7話 「背中の母」~たくましくて、やさしい息子の背中で、満足して息を引き取る母・満佐

2018年02月19日 | 大河ドラマ・時代劇
 吉之助(鈴木亮平)に背負われ、桜島を見ながら息を引き取る母・満佐(松坂慶子)。
 満佐は、吉之助が〝たくましくて、やさしい人間〟に育ってくれたことがうれしくてしょうがないようだ。
 満足し、喜びの中で亡くなる。

 死は怖くて孤独なものだけど、満佐の場合はそんなこと全然なかったんだろうなぁ。
 何しろ息子の大きくて温かい背中で死ねたのだから。

 一方、こんなことも考えてしまった。
 このシーンの中に、満佐と吉兵衛夫婦が生まれたばかりの吉之助を抱いて桜島を見る回想シーンがある。
 ここで吉之助を抱いているのは、吉兵衛でなくて満佐の方が良かった気がする。
・生まれたばかりの息子を抱く母親
・死にゆく母親を抱く息子
 今まで母親に抱かれていた子供が成長して母親を背負うようになる。
 この立場の逆転の方が、もっと胸に迫るものがある。
 ………………

 作劇は相変わらずの安定ですね。
 さすがベテラン脚本家の中園ミホさん。

・祖父・龍右衛門(大村崑)の死は、ほとんど〝ナレ死〟で、あっさり。
・父・吉兵衛(風間杜夫)の死は突然死でびっくり。
・母・満佐はじっくり。

 しっかりメリハリをつけている。

 吉兵衛の死は心憎い捻り方ですね。
 満佐の死は、血を吐く前振りなどがあるので、視聴者はしっかり予想している。
 だが吉兵衛の突然死は──
 完全に意表を突かれた感じだ。
 おまけに、死の前日、吉兵衛は嫁いだ嫁・須賀(橋本愛)に「夫婦とは何か」を説く。
 これが満佐への間接的な愛情表現、感謝の言葉になっている。
 上手いですね。
 これを満佐に直接語っていたらストレート過ぎて少々興ざめになってしまう。

 吉之助が〝江戸行きをしなかった理由〟も〝母親の死〟とリンクしていて、作劇がスムーズ。

 巧みなストーリーテラーですね、中園ミホさんは。

 逆に破綻がない分、面白みがイマイチという面もあるのですが……。
 物語に〝破綻〟や〝言葉足らず〟があれば、その行間を埋めるべく、視聴者はいろいろ考える。
 だが、この作品はそれをする必要がない。
 ………………

 そんな中、須賀は面白いキャラですね。

・笑わない愛想のない嫁
・満佐のウナギを平気で食べてしまう嫁
・吉之助が味噌をつくるのが上手いのなら吉之助がつくればいいと語る嫁
・呪いを解くために人形を埋めろ、と主張する嫁。

 予定調和の物語の中に紛れ込んだ異分子。

 さて次回、中園ミホさんはこの異分子をどう料理するのか?

コメント (4)
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内閣府が作成した「クールジャパン推進資料」が低レベルで泣ける……愛国ポルノはもうやめようよ

2018年02月17日 | 事件・出来事
 内閣府が作成した〝クールジャパン推進資料〟が低レベルで泣ける。

 

 精神~物質
 深遠~POP

 こんな分類をして何になるのーーー?
 深遠の反対語はPOPなのかーーー?
 POPで思い出したけど、この中にJ-POPは入っていないのね……。

 ウォシュレットはTOTOの登録商標なので後に「温水洗浄機付き便座」に変更されたらしいけど、完全に不勉強。
 それに「温水洗浄機付き便座」が発信すべき日本の代表文化なのか?

 僕の専門分野で言うと、
 精神性において、「コスプレ」が「漫画・アニメ」「ゲーム」より上なのはどういう根拠からか?
 深遠性において、「コスプレ」が「漫画・アニメ」「ゲーム」より上なのはどういう根拠からか?
 これ、作った人、絶対コスプレマニアだろーーー?
 …………

 こんなふうにツッコミ所はたくさんあるんだけど、
 一番悲しいのは、これの作成に税金が使われていること!

 なに、このお勉強資料?
 結局、あるものをまとめただけ。
 これがどこかの大学生が書いたレポートならまだあり得る。
 でも、これ、有識者と呼ばれる人が集まって大真面目に議論して作ったんだよね?
 レベル低すぎ。

 もう、お役人は文化とかカルチャーに関わらなくていいよ。

 カルチャーを生み出すのは民間であり個人。
 面白さやスゴさを見出すのも、日本にやって来るフツーの外国人。
 この両者の間にお国は介在しない。
 介在しなくても成り立っている。
 逆に日本国から「面白いですよ」「すごいですよ」と押しつけられたら、外国人はシラけるだろう。
 面白さやスゴさを見つけるのは俺たちだよ、あたしたちよ。余計なお世話、と反論されるだけ。

 官僚や有識者って結局、何も生み出していないんだよな。
 後追いで理屈をくっつけて〝お勉強資料〟を作って、カネにしているだけ。
 精神性・深遠性の頂点にちゃっかり『神話』を入れているあたり、政権の背後にいる保守系団体の陰を感じるな。

『下町ボブスレー』もなぁ。
 結局ジャマイカに採用されず、日本の技術の劣化を世界に晒しただけ。

 国策の「日本はすごいんです」「日本は偉いんです」は、もうやめようよ。
 どうせロクなものは出てこない。
 単なる自己満足で、これを〝愛国ポルノ〟と言う。

 日本の凄さや面白さは民間がつくるから、国は関わらないで。

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「屍人荘の殺人」 今村昌弘著(東京創元社)~ゾンビ=津波 3・11 東日本大震災のトラウマを持つ主人公

2018年02月16日 | 小説
 話題の『屍人荘の殺人』(今村昌弘著・東京創元社)を読みました!

 ゾンビに囲まれた別荘で起こる密室連続殺人。
 ついに本格ミステリーにもゾンビが出るようになったか。
 ネタバレになるので具体的に書かないが、まさか×××が凶器になるとは。

 二番目のエレベーターでの殺人トリックは、僕でも何となくわかりました。
 これを実行するのは大変だし、不確定要素も多いから、どうかとは思いましたけど。
 むしろ最初の殺人のトリックがわからなかったなぁ。
 何らかの形でゾンビを犯行現場の部屋に引き上げたのだと思っていた。

 犯人の動機はなぁ……。
 本格ものの常としてイマイチ弱い。
 松本清張も書いているけど、ステロタイプの動機で人間が描けていない気がする。

 面白いのは、語り手の主人公が3・11東日本大震災の被災者で、これのトラウマを抱えていること。
 <津波に襲われている人間>=<ゾンビに囲まれている人間>
 ゾンビが津波にオーバーラップしていて、主人公は〝人間の無力さ〟をふたたび感じるという仕掛けだ。

 僕もそうだけど、3・11は僕たちの心に何らかの影響を与えている。
・渦巻く津波。
・のみ込まれる町。
・次々と報じられる原発の危機。
 今でも心に残っているし、あの映像をもう見たくない。
 3・11以降じゃないのかな? この国がおかしくなって来たのは。

 現在、政府は原発再稼働を進めているけど、あの現実を目の当たりにして、よくそんなことができるよな。
 まあ、これくらいのハートの強さ、鉄面皮でなければ政治家なんかやれないんだろうけど。

 あとは主人公がラストで考える人間観が興味深い。
 ネタバレになるので具体的には書かないが、
<人は他人の悪い面を見て悪人と決めつけるが、
 ひとりの人間には悪い面ばかりでなく、良い面も人間的な面もある。
 だから、ひとつの面を見て簡単に悪人と決めつけてはいけない。もっと複合的に人間を見よう>
 という人間観。
 これは犯人や殺された被害者にも言えることで、彼らの救済になっている。

 最後は文章表現について。
 重い死体を女性が運べるか、という実証実験をおこなった時、探偵役の剣崎比留子は主人公を背後から持ち上げる。
 その時の表現。

〝やにわに、背中に比留子さんの胸が押しつけられた。
 比留子さん! 小柄なくせしてなんて凶悪なものを持ってるんだ!〟

 比留子さん、巨乳だったのか!
 こういう表現はラノベ的ですよね。

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相棒16 「さっちゃん」 ~「ノーマス(もう、たくさんだ)」と思うことが多いけれど、最後まで戦い続ける幸子と烏丸

2018年02月15日 | 推理・サスペンスドラマ
 右京さん(水谷豊)は月本幸子(鈴木杏樹)言う。
「彼は彼の人生と戦い、その結果を背負ってるんです。あなたと同じように」

 この言葉は幸子だけでなく、僕たちすべてに当てはまりますよね。
 みんな、それぞれの人生を自分なりに戦っている。
 その中には成功も失敗もある。
 順風満帆な人生なんてあり得ないから、失敗や挫折の方が多いかもしれない。
 そんな起こった出来事のすべてが現在の自分であり、それを背負って生きていかなくてはならない。

 なかなか深い言葉だ。

 幸子は夫を殺した愛人になり、愛人になった男を銃で撃った。
 烏丸晃司(池田成志)は子供の頃、父親の虐待に遭い、キレやすい性格が災いして暴力団に入り、ボクシングという生きがいを見出すが、暴力事件を起こしてボクサーを断念した。
 ふたりとも、それぞれの過去を背負い、悩み、恥じ、もがきながら何とか生きている。

 こうして文章にしてみると、〝もがいて生きている〟という点でふたりに共感できるなぁ。

 戦い続けてもいる。

 幸子は〝花の里〟という場所で戦い、烏丸はボクシングを使わずに卑劣な悪徳金融と戦った。
 おまけに烏丸は、〝悪徳金融から女性を助ける〟というまっとうな動機があり、自分から暴力をふるったわけでもないのに、自分の非を素直に認めた。
 前回の「事故物件」の犯人とは大違い。
 幸子も烏丸も自分の過去に腐ることなく、前を向いて生きている。

 生きていれば、
「ノーマス(もう、たくさんだ)」と思うことが多いけれど、最後まで戦い続ける。
 これが崇高なんですよね。

 幸子と烏丸は将来いっしょになるのかな?
 過去の傷を背負った者どうし。
 このふたりがいっしょになれば、きっといい夫婦になれると思う。
 


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