敬意を込めて・・・・・・あなた本当にクレイジーだ! (笑)
「犬ヶ島」71点★★★★
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いまから20年後の日本。
“メガ崎市”では、犬たちの間で“ドッグ病”なる病が流行していた。
人間への感染を恐れた小林市長(声・野村訓市)は
すべての犬を「犬ヶ島」に追放する。
犬とゴミだけの過酷な島で
一匹狼的なチーフ(声・ブライアン・クランストン)や
元飼い犬だったレックス(声・エドワード・ノートン)らはサバイバルしていた。
そんなある日、小型飛行機に乗った少年が
犬ヶ島に不時着する。
彼の名は小林アタリ(声・ランキン・こうゆう)、12歳。
愛犬で親友のスポッツを救い出すために、一人で犬ヶ島にやってきたのだ。
チーフやレックスら5匹の犬たちは
少年を助け、愛犬スポッツを探す手伝いをすることになるがーー?!
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ウェス・アンダーソン監督が4年かけて創り上げたストップモーション・アニメ。
近未来の日本を舞台に、追放された犬たちと少年の冒険を
人形を動かし、一コマ一コマ撮っていて
キャラ造形もすごいけど、舞台美術もものすごく
本当に本当に繊細なアート。
制作過程を知るほどに
もう言葉もありません、すごい!という感じです(笑)。
とにかく造形が細かく、
もったいないほどに躊躇なくシーン運びも早く、動きも速いので
よほどの大スクリーンで観るか、
モニターでじっくりと鑑賞するのがむいてると思う。
あと、写真でじっくり楽しみたいかも。
東京・日比谷シャンテの本屋さんに
「犬ヶ島」コーナー出来てたけど
豪華版公式ビジュアルブックとか出るんじゃないかなあ。
犬たちは犬同士、会話ができるけど
もちろん人間である少年とは言葉が通じなくて
そんなちぐはぐさが生むおかしみ、
特に犬たちの会話や、間合いがウェス節たっぷりでニヤッと笑えました。
ただ
ニッポン・カルチャーがここまで入っていると
我々にとって、嬉しかゆし(なんて言葉ないか。)
ちょっとお尻の穴がモゾモゾするような
身の置き所に戸惑うような感じもある(笑)
それにやはり犬好き、動物好きには、
すべての犬を「ゴミ島=犬ヶ島」に追放する、という設定からして
ちと胸苦しくなるとは思う。
そんな過酷な状況を、ハードボイルドに生き抜く犬たちは
かっこよく、かわいいんだけどね。
こんな未来にしないように、人間ーー大人はしっかりせなあかん!
★5/25(金)から全国で公開。