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ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

犬ヶ島

2018-05-20 23:48:09 | あ行

 

敬意を込めて・・・・・・あなた本当にクレイジーだ! (笑)

 

「犬ヶ島」71点★★★★

 

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いまから20年後の日本。

“メガ崎市”では、犬たちの間で“ドッグ病”なる病が流行していた。

人間への感染を恐れた小林市長(声・野村訓市)は

すべての犬を「犬ヶ島」に追放する。

 

犬とゴミだけの過酷な島で

一匹狼的なチーフ(声・ブライアン・クランストン)や

元飼い犬だったレックス(声・エドワード・ノートン)らはサバイバルしていた。

 

そんなある日、小型飛行機に乗った少年が

犬ヶ島に不時着する。

 

彼の名は小林アタリ(声・ランキン・こうゆう)、12歳。

愛犬で親友のスポッツを救い出すために、一人で犬ヶ島にやってきたのだ。

 

チーフやレックスら5匹の犬たちは

少年を助け、愛犬スポッツを探す手伝いをすることになるがーー?!

 

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 ウェス・アンダーソン監督が4年かけて創り上げたストップモーション・アニメ。

 

近未来の日本を舞台に、追放された犬たちと少年の冒険を

人形を動かし、一コマ一コマ撮っていて

 

キャラ造形もすごいけど、舞台美術もものすごく

本当に本当に繊細なアート。

 

 

制作過程を知るほどに

もう言葉もありません、すごい!という感じです(笑)。

 

 

とにかく造形が細かく、

もったいないほどに躊躇なくシーン運びも早く、動きも速いので

よほどの大スクリーンで観るか、

モニターでじっくりと鑑賞するのがむいてると思う。

 

あと、写真でじっくり楽しみたいかも。

 

東京・日比谷シャンテの本屋さんに

「犬ヶ島」コーナー出来てたけど

豪華版公式ビジュアルブックとか出るんじゃないかなあ。

 

犬たちは犬同士、会話ができるけど

もちろん人間である少年とは言葉が通じなくて

 

そんなちぐはぐさが生むおかしみ、

特に犬たちの会話や、間合いがウェス節たっぷりでニヤッと笑えました。

 

ただ

ニッポン・カルチャーがここまで入っていると

我々にとって、嬉しかゆし(なんて言葉ないか。)

ちょっとお尻の穴がモゾモゾするような

身の置き所に戸惑うような感じもある(笑)

 

それにやはり犬好き、動物好きには、

すべての犬を「ゴミ島=犬ヶ島」に追放する、という設定からして

ちと胸苦しくなるとは思う。

 

そんな過酷な状況を、ハードボイルドに生き抜く犬たちは

かっこよく、かわいいんだけどね。

 

こんな未来にしないように、人間ーー大人はしっかりせなあかん!

 

★5/25(金)から全国で公開。

「犬ヶ島」公式サイト

コメント
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