これは惹かれるビジュアル!
「イカリエ-XB1」69点★★★☆
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22世紀後半(2163年)に、世界で初めて生命調査の旅に出た
宇宙船イカリエ-XB1。
15年に渡る旅をともにするのは
40人の個性豊かな乗組員たちだ。
互いを気遣い、共同生活を送る彼らだが
次第にストレスが溜まっていく。
そんななか、気晴らしもかねたダンスパーティーが開かれた。
久々に明るい気分が船内に満ちていたそのとき
突如「緊急事態発生!」の警報が鳴り響く。
いったい、何が起こったのか――?!
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「2001年宇宙の旅」にもインスピレーションを与えたという、
1963年製作のチェコのSFのデジタル・リマスター版。
宇宙船の乗組員らしき男性が
「地球が消えた!」と叫ぶ冒頭から、
ジワジワと狂気に犯されてゆく乗組員、そして起こる事故・・・・・・と
いまにも通じるSFの素が詰まっている!と驚きです。
もちろん派手なCGとかはなく、モノクロームで静か系SFなんですが
独特の視覚効果がおもしろく、美しい。
船内のデザイン、宇宙船やロボットの造形、光の使い方など独特で斬新で
めまいがするような幻想的な感じもあります。
電子音楽も独特で
手がけた音楽家はヤン・シュバンクマイエルの初期短編アニメーションなどにも
楽曲を提供している方だそう。
ただ
こうした斬新さやめまい感、けっこう構成にもあらわれていて
前後したり、シーンが挿入されたりで
あまりわかりやすく物語が進まないんですよね~(笑)
ゆえについ、うつらうつら・・・となるんだけど
(試写室でもけっこうな寝息が聞こえていた・・・笑)
ハッと目をあけると、電子音とモノクロの宇宙が広がっていたりして
うわーなんだっけ、ここ?という不思議さも悪くない。
まあワシ
「2001年宇宙の旅」に
何度寝落ちしたかわからないので(苦笑)
ファーストコンタクトはこんなものかもしれません。
★5/19(土)から新宿シネマカリテほか全国順次公開。