思わずニッコリする
珠玉の“少年ひと夏モノ”!
「グッバイ、サマー」77点★★★★
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ダニエル(アンジュ・ダルジャン)は
絵を描くのが得意な14歳。
しかし女の子のような容姿ゆえ
クラスメイトからはバカにされている。
そんなある日、転校生のテオ(テオフィル・バケ)がやってくる。
改造自転車を乗り回す、風変わりなテオとダニエルは
はみ出しモノ同士、意気投合。
二人は
“夢の車”を作って、冒険の旅に出ることに――?!
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「エターナル・サンシャイン」(04年)の
ミシェル・ゴンドリー最新作。
監督の自伝的要素を多分に含んでいるそうで
思わずニッコリ微笑んでしまう
珠玉の“少年ひと夏モノ”です。
主人公のダニエル少年の
「みんなと違って浮くのはイヤだ。でも人と同じなのもいやだ」というセリフに
ずきゅーんときましたが(笑)
まさに、自己形成の過程、自意識と実態のさだまらない
思春期の“あの瞬間”を
見事に掴まえていると感じました。
そんな14歳の胸中もですが、
少年たちのイタズラやじゃれ合いが、マジで楽しそう(笑)
彼ら目線のワクワクを、こんなに忠実に描ける大人はそういないですよ。
しかもですね、
少年たちがモヤる現実を飛び越え、
冒険に出る手段を「自分たちでハンドメイドする」という
このビルド感がたまらないんですよ。
「僕らのミライへ逆回転」(08年)が好きな人は、好きだと思うなー。
彼らが作る究極の「動く家」の造作には爆笑必至です(笑)
主人公の指南役となる
テオ役の少年もすごくよくて。
甘酸っぱくて、笑えて、
自分も通った「あの場所」を振り返られるような
いい映画です!
★9/10(土)からYEBISU GARDEN CINEMA、新宿シネマカリテほか全国で公開。
「グッバイ、サマー」公式サイト