やはりあの分厚い原作、前後編となったか・・・。
「ソロモンの偽証 前篇・事件」50点「後篇・裁判」60点★★★
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1989年、クリスマスの朝。
登校した中学2年生の藤野涼子(藤野涼子)は
雪の降り積もった校庭で
クラスメートである柏木卓也(望月歩)の死体を発見する。
警察は早々に「自殺」と結論づけるが
涼子のもとに、一通の告発状が届く。
「柏木君は自殺ではなく、殺されたのです」――。
一体、学校で何が起こったのか?
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宮部みゆき原作×「ふしぎな岬の物語」成島出監督。
事件が起こるまでの前篇(2時間1分)と、
事件を中学生たちが自ら「裁判」する後篇(2時間26分)が
時間差で公開されます。
まず前篇。
展開も場面イメージも
原作にかなり忠実にじっくり(ゆっくり)作った感じ。
主人公の少女は
瞳のゆらぎから、ひとつひとつの演技に
めっちゃ真剣で好印象。
しかし先生役の黒木華さんと
顔立ちや雰囲気がかぶってるのが惜しいなあ……。
監督の好みなのかしら?(苦笑)
それに原作先派としては
もっと密に入り組んでいた物事を
あまり糸を絡めずにさらっと置いた感じがあり、物足りない。
大きな軸が
告発状に関係する少女に置かれていたり
妙にホラー感があったりするのも、好みが分かれそう。
そして後篇。
2時間半ほどのうち、ほぼ1時間40分が学内裁判。
なので
前半よりドラマ性少なく、見た目は渋いんですが
主人公・藤野涼子氏の
最後まで“張りつめきった”引っ張り加減が際立って、拍手。
こうしてトータルすると
子どもたちによる、子どもたちのための決着劇、という趣旨を
果たしているな、と感じました。
ただ
(1)前篇、後篇はせめて連続上映でよかったのでは?
(2)後篇2時間26分はやっぱり長すぎるなあ。裁判に入るまでを、もっと縮めてもよさそう。
……とは思った。
役名でデビューした藤野涼子氏の“訴えかけてくる”瞳は
けっこう忘れられません。
今後、どう成長してくるでしょうね。
★前篇・事件は3/7(土)から、後篇・裁判は4/11(土)から全国で公開。
「ソロモンの偽証」公式サイト