武器も暴力も脅しもなしで
相手を説得することなんて、できるのか――?
いまこそ、学びたいですね。
「パリよ、永遠に」66点★★★☆
******************************
1944年8月25日、未明のパリ。
敗北目前のヒトラーから「パリ壊滅作戦」を命じられた
ドイツ軍人ディートリヒ・フォン・コルティッツ将軍(ニエル・アレストリュプ)は
その作戦の無意味さを重々承知しながらも
職務を果たすべく、動いていた。
そんな彼の前に現れたのは
パリ生まれのスウェーデン総領事
ラウル・ノルドリンク(アンドレ・デュソリエ)。
パリを守りたい総領事とドイツ将軍の
一夜の駆け引きが始まった――!
******************************
「ブリキの太鼓」、そして近作
「シャトーブリアンからの手紙」の
フォルカー・シュレンドルフ監督作品。
パリを爆破してしまえ!というヒトラーから
パリを守った人物のお話で
「パリは燃えているか」に描かれたエピソードでもあり
知っている方は知っている。
そんな歴史の重要な一幕を
二人の主要人物のたった一晩の対話で見せるという、
究極に静かで、洗練されたネゴシエーション劇。
武器ではなく、脅しでなく、
対話だけで相手の心を動かし、説得し、
危機を回避することなど、本当にできるのか……?!
歴史の結末はわかっていても
超ハラハラします。
渋みありまくりな俳優二人の演技といい
見応えあるんですが
いかんせん、映像の動きが少なく
しかも画面が夜で、少々眠気が・・・・・・(あわわ。すいません)
とにかく
大人の映画です。
★3/7(土)からBunkamura ル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で公開。
「パリよ、永遠に」公式サイト