想像してたのと、違ったんだなア。
「夏の終り」58点★★★
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昭和30年代。
妻子ある作家・慎吾(小林薫)と
8年、一緒に暮らしている知子(満島ひかり)。
仕事を持ち、自立を自負している知子だが
週の半分は妻子のもとに帰る慎吾との生活に、
寂しさを感じてもいた。
そんなとき、知子の前に
かつての恋人である年下の涼太(綾野剛)が現れて――。
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瀬戸内寂聴氏の原作を
「海炭市叙景」の熊切和嘉監督が映画化。
満島ひかりが官能バリバリの芝居を見せてくれるのか――?!と
グイっとがぶり寄りになって
かなり期待したんですが(すいませんね、スケベで。笑)
意外や意外。
そんなシーンはほとんどなく(ガーン)
間の悪いフェードアウトがやたら多く、
人物描写も浅くてがっくり。
たとえば
本妻から知子に電話がかかってくるシーンがあって、
声だけで「本妻」を表わす役者と拮抗する
一等の見せ場だと思うんですが
それを、あれで切り上げちゃダメでしょ!
全体に「二人の男の間で揺れる」というよりも
どう「自分で立つか」を模索する女を描いていて、
そのことはとてもいいんですが、
冒頭からのどこか“気無し”な感じがずっと続いてしまい
残念だった。
陰影のある画面は美しく、満島ひかりもいいと思う。
だから
彼女なら、もっともっとできるんじゃないかなアと思ったんですけどね。
もっともっと
女の業を絞り出してほしかったなー。
次回に期待!
★8/31(土)から全国で公開。
「夏の終り」公式サイト