さあ、マッツ・ミケルセンですよ!(笑)
「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮」69点★★★★
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1766年、デンマーク。
英国王太子の娘カロリーネ(アリシア・ヴィカンダー)は
デンマーク王・クリスチャン7世(ミケル・ボー・フォルスガード)のもとに
嫁いでくる。
だが夫となった王は精神不安定で
無礼な振る舞いをする男だった。
がっかりしたカロリーネは
失意のまま王の子を出産し、孤独な日々を送っていた。
そんなとき
夫がドイツ人医師ストルーエンセ(マッツ・ミケルセン)を
王宮に連れてくる。
侍医となったストルーエンセは
やがてカロリーネと出会い――?!
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デンマークでは誰もが知っているという
デンマーク王室最大のスキャンダル史実を
ラース・フォン・トリアー製作総指揮、
「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」(スウェーデン作品のほうね)の脚本家が監督した作品。
で、うーむ力作・・・・・・ではあるんですが
「すげえタイトル」と思ったものが
あながち外れてないのがいいのか悪いのか(笑)
デンマークの歴史を知ったのはよいんですけど
「ホントにホントの話?」と言いたくなる内容なんですよね~。
18世紀後半、
理不尽な政治と貧困にあえぐデンマーク国民を
自由にしようと願った
ドイツ人医師(マッツ・ミケルセン)。
頭の弱いデンマーク王をうまくコントロールし、
国民によき方向へと改革を進めた……のに、
王妃と恋に落ち、全てが崩壊してしまう……。
愛欲ドロドロ話ではなく、
高潔な理想と国家の改革、という気高きストーリーが軸にあり、
最初はそこに好感が持てるのですが、
いざ関係を持ってしまえば
やはり溺れざるを得ないのが男女のさが・・・というやつなんでしょうか
次第に「国なんてどうでもいい」と
流れていく水は止められない。
そこのところが
微妙な鑑賞後感となるんですね。
たかが愛のために・・・と思うか
愛こそすべて!と思うか。
見る人の意識に相当寄るんじゃないかなあと。
いいところはたくさんあって
自然光を生かした絵に
スーラーの絵画のような美しい風景シーンがサッとはさまり、息を飲むし、
マッツ・ミケルセンの存在感はもちろん
カロリーネ王妃役のアリシアは
「アンナ・カレーニナ」にも出演した注目女優だし
ちょっとお弱いデンマーク王役の
ミケル・ボー・フォルスガードもなかなかよい。
本作が映画初出演にして
ベルリン国際映画祭銀熊賞(男優賞)を受賞したそうです。
★4/27(土)からBunkamuraル・シネマほか全国順次公開。
「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮」公式サイト