ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

恋と愛の測り方

2012-05-09 23:26:55 | さ行

タイトルはナンですが(笑)
これ、よくできた映画っすよ。

「恋と愛の測り方」79点★★★★


イラン・テヘラン生まれの女性監督による
リアリティあり過ぎな恋愛映画です。

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ファッション誌のライター・ジョアンナ(キーラ・ナイトレイ)
建築家のマイケル(サム・ワーシントン)
結婚3年目の夫婦。

NYのオッサレーなマンションに住み、
何の問題もなさそうな二人だが、

ある夜のパーティーで
ジョアンナは夫に
同僚のローラ(エヴァ・メンデス)を紹介される。

美人のローラにやきもきするジョアンナ。

そして翌朝、ローラと出張に行く夫を送り出したあと、
ジョアンナは偶然元カレ(ギョーム・カネ)に出会う。

二組の男女の、一夜の行方はいかに――?!

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世のすべての男女は観るべき!ってくらい
巧い脚本だとニヤニヤしちゃいました。

浮気のその奥にあるさざ波のような感情を、
実によく描き出しています。


あるパーティーで夫と美人の同僚の様子を見て、妻は思うわけです。

「多分、夫は手は出してない。
でも絶対に、夫も向こうもチャンスを伺ってる……」
この微妙な気配と、それを察知する感覚、すごくわかる!気がする(笑)

しかし一方の妻も、
夫の留守中に元カレと再開して、心浮き立つわけで。

出張に行った夫&同僚組と、妻&元カレ組、
二組の男女がいつ一歩を踏み出すのか?いや踏みとどまるのか?
まあ焦らされること。

何が不実で、何が誠実か?

なぜ人間は進化せずに、
浮気や離婚騒動を繰り返すのか?

表面的には「性の衝動」かもしれないけど、
その奥にはこんなに「感情」があるのだと、
それが人間の愉しさであり、愚かさなんだと。

で、人間とはいかに都合よく
自分の中のルールで動いているのかが、
よーくわかりました(笑)

部屋がオシャレすぎたり、寝てるのに化粧バッチリだったり、
そういう意味ではコジャレすぎなんだけど、
中身にはめちゃくちゃリアリティがあるんですねえ。

カップルは別々に見た方が
いんじゃないかな-(笑)


★5/12(土)から新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国で公開。

「恋と愛の測り方」公式サイト
コメント
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