ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

コララインとボタンの魔女

2010-01-25 01:50:29 | か行
「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」(1993年)
の監督による待望の最新作




「コララインとボタンの魔女」66点★★


仕事ばかりの両親にかまってもらえない
少女コララインは
引っ越したばかりの家のなかで小さなドアを見つける。

ドアはレンガで封印されていたけれど
夜中、不思議なネズミを追いかけていくうちに
コララインはそのドアをくぐりぬけ
別の世界にたどり着く。

そこはコララインの話を聞いてくれる
優しいママとパパがいる
夢のような世界だった。

ただひとつ違うのは
彼らの眼がボタンだということ…。

やがてコララインは
夢のようなこの世界と現実の
どちらを取るかの選択を迫られる…というお話。


「ナイトメア~」の時と同じく
人形を一コマ一コマ動かして撮る
ストップモーションアニメの最先端、なのですが


うーん。
技術の進歩って、よしあしですね。

「ナイトメア~」のとき、ジャックの表情は15通りだったけど
今回コララインの表情は20万7336通り!だそうで

監督&スタッフは血のにじむような苦労をして
今回の人形アニメを作った…というだけあって

たしかに動きはスムーズだけど
正直、これならCGでもよかったんじゃない?
という感じなんです。


あまりにも動きも表情も自然すぎて
あの縫い目の浮き出たハンドメイドの
味わいがなくなってしまった。


3D版はさらに別のフィルターがかかり
ますますCGっぽい感じが強いんですよ。


3D版が日本語吹き替えのみ、というのも良し悪しで
イマイチ入り込めない原因かも。


それに、見るにつけ
「ナイトメア~」はやっぱり
原案・製作のティム・バートンの世界観が
ものすごくしっかりしていたんだなあと
思わざるを得ませんでした。


唯一「ナイトメア~」を思い出せたのは
音楽でしたね。


あ、映画のプレス資料のデザインは秀逸でした。
眼がボタンになってるの。
          →




★2/19から全国で公開。

「コララインとボタンの魔女」公式サイト
コメント (3)
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