婆さんが行く

婆さんの食卓とワンコ

赤いダンスシューズ

2017-10-19 19:29:55 | Weblog

夫が家を出て行ったあたり
父が社交ダンスをすすめてきた。
初めは3ヵ月ぐらい そしてその次は、6か月 最後は、3年・・そんなことを言いながら
嫌ならやめていいから 習ってみたらどうだろうという。
まったく気が進まず 渋る私に提案した期間だ。
そんなに言うならと始めた社交ダンス。
初めは、前に出す手つきはキョンシー(お化けのようにぶらぶら)
恥ずかしくってなかなかできない。
家で復習していると 何をやっているのかと子供たちから冷ややかな目線。
それでも8年以上10年?は、続けたかな?
先生とのレッスンだけです。
それが 結局 やめてしまった。
しかし お茶の稽古で ダンスの話をしたら 先生からお友達まで 皆 目がキラキラ輝いた。
先生は、若いころ親の目を盗んで せっせとダンスに通ったと・・
もう一人の方は、私は今でも『赤色』のダンスシューズを大事にとってあるのよ!
とてもおしとやかな無口の方は、船の上で主人とステップを踏んでそれはそれは楽しかったわ。
皆さん 昭和6年から9年の間にお生まれになった方々でした。
赤色のシューズかぁーというので 私も早速 買ってみた。
なるほど 洋服にはあわないが 心がワクワクしてくるではないか!
モダンのこの靴がしばらく稽古を続けさせてくれたようなものです。

昨日、その赤いシューズの話をされていた方のお見舞いに行ってきた(大腿部骨折)
病室にいない彼女は、ナースステーションに連れて来られて
「〇〇さん少しでいいから食べて!」と食事をとるように説得されていた。
「バナナだけでも食べましょう」
下をむいたまま身じろぎもせず頑なに食事を拒んでいた。
しばらく廊下側から様子を見ていたが たまらず声をかけてしまった。
「まあ 」と私の名を呼ぶ
お話は、かなわなかった。
ナースの方に できたら後から来てくれないかと言われたからです。

食べないという覚悟が垣間見えて これ幸いと意気地なしの私は逃げるように帰ってきた。

今夜 私の赤色のモダンのシューズを探したがみつからない。

どこにいったのだろう。

 

  木製パレット屋のつぶやき


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