読みたくない本を読んでしまった日

週末、本屋に行って買い求めた本は、すでに読んだものだった。
昔々、同じあやまちをしたことはあったが最近はない。
そこで他の本に交換できないか電話で聞いたら快く承諾してくださったので
いそいそ自転車で出かける。
めぼしをつけていた本とすぐに交換していただいて帰宅してページをめくって愕然とした。
またもや読んだ本だった。

しばし考えたが　また交換に出かけた。

レジの方は、さすが呆れた顔をなさっていた。
私は、一時の恥じ！と考えて平身低頭、あわれっぽくうつむいた。
（どうぞ本を交換してくださいますようにお願いします）心で念じる。
めでたく交換できた。
金木犀の香りと夕方の涼しい風を体いっぱいに吸い込んで帰宅した。
（ようするに自転車でかっ飛ばした）
そのせいか　具合が悪くなってしばし廊下で横になっていた。
あぁ　死ぬのかなーって気分。
冷や汗が出て意識が遠のく・・
遠のくのは困るのだ。
スーハースーハーーーなんだか出産みたいって思いながら
ダメダメと頑張る。
これ数十分で嘘みたいになおったのだ。


そして三度目の本は深夜まで読んでしまった。


　　木製パレット屋の婆さんは実は読みたい本ではなかったのに