ルイガノ旅日記

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筑紫の女王と呼ばれた歌人 ~ 柳原白蓮

2009年09月05日 | 北九州
嘉穂劇場の後は、近くの商店街の一角にある柳原白蓮展示館へ。
柳原白蓮、本名を子(あきこ)と言い、大正天皇の従妹にあたる名門華族の出身です。


27歳のとき、九州一の炭鉱王と呼ばれ、政友会の代議士でもあった
伊藤伝右衛門(52歳)と再婚し、37歳までの10年間を飯塚で暮らした白蓮。
この展示館では、白蓮自筆の短歌や短冊、色紙など約200点のほか、
白蓮ゆかりの作家たちの書籍や資料などを展示しています。


大正三美人と称されるだけあって、美しい表情。どことなく、はかなさも感じます。


飯塚の町おこしに寄与するため、展示館の館長が個人で収集されているそうです。






この展示館は、もともと和装小物の店。
商品の陳列スペースを縮小して、白蓮ゆかりの品々を展示しているのだとか。
置いてある商品や大きな柱時計も、白蓮の展示品と違和感なく調和しており、
一体感のある空間となっています。


作家本人からの贈呈用として作られた豪華な書籍。
左側のバラの輪郭は、金で描かれているのだそうです。


本皮の黒い本。見返しページは、なんとプラチナでできているんだとか。


炭鉱王、伊藤伝右衛門は、贅の限りを尽くして白蓮を迎え入れますが、二人の結婚生活は、
同居家族の複雑な関係などもあって、白蓮にとっては息苦しいものだったのかもしれません。
次第に、自らの心を託す短歌の世界にのめりこみ、女流歌人として名を知られるようになります。
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