活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

築地市場、疑惑絶えない移転問題

2011-12-03 23:17:27 | Weblog
日本の台所、「築地市場」(東京・中央区)を豊洲(東京・江東区)に移転させることにこだわる石原慎太郎都知事は、税金を浪費する権力者である。築地市場の移転先は東京ガス豊洲工場の巨大跡地で知られる。この跡地がまことにやっかいなのである。

跡地土壌から猛毒シアン化合物や発ガン性物質のベンゼン、地下水からもベンゼンが検出されているからだ。環境汚染地域であるということは、生鮮食料品を扱う市場としては、顧客を失う最大原因ともなる。築地から豊洲への移転は商売上、「重大デメリット」ということになる。このため、豊洲移転は市場の消滅につながる可能性さえ内包されている。だから移転は論外のことである。

しかし石原は豊洲に移転させた後、「都心最後の一等地」の築地市場跡地を売却して、再開発することで財界などに奉仕する姿勢を崩していない。「食の安全」を確保するためには、石原が進める「移転ありき」の野望を粉砕するしかない。

築地市場移転問題では疑惑も絶えない。東京ガス跡地の土壌汚染対策費用も、670億円から970億円に膨らんだ。税金の無駄遣いもいいところで「底なし沼」の観がある。

そもそも、移転先が有数の環境汚染地であるのに、わざわざ築地から移転させる必要があるのか。石原はていねいな説明をしていない。きっと後ろめたいことがあるからだろう。その他、もろもろの疑惑もあるという。築地市場の移転問題、利権が複雑に絡み合った様相は、すっきりしないから気味が悪い。