活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

国民感情逆撫で  日雇い派遣容認勢力

2008-07-02 21:47:08 | Weblog
日雇い派遣禁止が世の趨勢ですが、一部経済人や政界から反対論が出ているため、今後の動きは流動的との報道がありました。

反対論者とは国民の意見に耳を傾けず、ひたすら自己の利益ばかりを主張したり、同調するかたわら、国民の幸せを貪り、格差社会を自己の責任と決めつけ、それを容認する勢力をいいます。

禁止に反対する論者たちは、人件費削減が可能な派遣のシステムを、思う存分堪能しているいまの現状を手放したくないことから、もっともらしい反対発言をしています。

経団連御手洗会長が昨年、無責任にも「大量面接の手間が省ける」と派遣社員を採用する際の効用を語っていましたが、ワーキングプアの原因に雇用が不安定の派遣労働にあることを一切、口にしませんでした。手を汚さずに簡単に解雇できる、いまの法制度の、さらなる規制緩和を求めてているからです。

偽装請負や多重派遣を繰り返す、ルールなき労働市場で多額の不当利得を享受する側と、いくら頑張っても利用されるだけ利用され、搾取されっ放しの労働者が存在することに、楔を打たない限り、経営者たちのわがままは続くことになります。

派遣元、派遣先双方が法律違反している現実は、法律がまったく機能していないことを示しています。国や厚生労働当局は違法行為を「見て見ぬ振り」の怠慢ぶりです。これに加えて、日雇い派遣容認論者は労働を商品と見立てて、不当利得者の「お先棒担ぎ」をしているからひどい話です。

このように社会的責任ある立場の市場経済主義者たちが、異常な労働環境をなんとも思っていない、頭の構造を変えさせる必要があります。そのためには世論の力で、一日も早い日雇い派遣禁止の法制化が期待されるところです。

なんといっても、雇用する企業は手間隙かけずに、「直接雇用」の王道を歩むことが失った信頼を回復する、早道であることと正常な雇用であること知るべきです。