Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

雑読ベストテン その3/3

2009-12-11 06:53:42 | 未分類
この1年間で、文庫、新書、単行本等を数百冊購入しました。
その内の何分の一かは熟読し、何分の一かは目を通し、残りは積読山脈に直行という貧しい雑読生活でした。

もう少し本と向き合う時間があればと思いますが、あればあったらで「ボー」としている時間が増えるだけなのでしょうが。

第3位
日本の下層社会(横山 源之助 岩波文庫)


階級認識の視点(希薄)ではなく、下層のなかでも更に底辺の人々を暖かな視点でルポしています。
初版以来、五十数版と版を重ねる理由が本書にはあります。

反・反スターリン主義の拠り所の一つであると考えます。
今流行の「格差社会」に群がる評論家もどきの言説の無知性が浮かびます。


第2位
大人の科学№.24 4ビットマイコン(学研)


理工系の衝動買いの典型です。付録に4bitのマイコンが付いてきました。

71年インテルにおいてビジコンの嶋正利氏が開発した4ビットCPU4004は200ドル(当時のレートで約6万円)したものですが、2,500円の本の付録に4bitマイコンが付いてくるとは。

第1位
書名、著者等は伏せます。


黒春の頃から抱き続けている事柄の核を形成する契機となった系統に属する本三冊です。
同じ系統はもう一冊購入したのですが、2階の本置き場に埋もれてしまいました。


他のジャンルについて何冊も候補がありましたが、収拾が付かないため止めました。
さてと、これを書き上げましたので、いつもの本屋に行くとでもしましょう。


嘘つきダイヤモンド  その2/2

2009-12-10 06:47:33 | 未分類
第四夜に演じられた「少年時代」は、映画にもなりましたが、この類は得てではありません。歌詞そのものは陽水の修辞に満ち溢れていますが、その先にこの島国の湿っぽい感傷(他者との親和性)がどうしても鼻に付きます。

カリスマの域に達しようとしている吉田拓郎72年発売の『元気です。』に収録されている「せんこう花火」、「祭りのあと」と同質の抒情を装った湿っぽい感傷(他者との親和性)の歌詞にしか思えません。(この2曲は、吉田拓郎の作詞ではなかったですね。)

拓郎の歌詞には捻くれた感性をくすぐるものがありませんが、独特の拓郎節が大勢のファンを魅了しているのでしょう。


ごみ有料化でプレイヤー3台とも破棄、そのうち ・ ・ ・

抒情を装った湿っぽい感傷(他者との親和性)が曲者です。

日テレ系の仲間由紀恵主演の「ごくせん」における髪を振り解くシーン、TBS系の「水戸黄門」の印籠のシーンは、他者との親和性の極致ですが、誰かが「天皇制」に連なると書いていましたが、そのとおりだと考えます。

バックバンドの演奏には参りました、最強のバックバンドかもしれません。
ドラム山木秀夫、ベース美久月千晴 ギター今 剛、今堀恒雄、キーボード小島良喜がコアとなっていました。
淺川マキのバックもすごいと思っていましたが、勝るとも。

昔日、吉田拓郎は自分のバックバンド猫(内山修、常富喜雄、田口清)より岡林信康のはっぴーえんど(細野晴臣、松本隆、大瀧詠一、鈴木茂)を羨ましがっていました。


嘘つきダイヤモンド  その1/2

2009-12-09 06:41:52 | 未分類
NHKのSONGSで、4夜に渡り井上陽水が放送されました。

井上陽水をはじめて知ったのは、「アンドレ・カンドレ」の名で「カンドレ・マンドレ」を出し、けったいな奴だなと。
当時,「陽水」の読み方が「ようすい」ではなく「あさみ」とふりがなが振られていました。
初めて買った(取った)レコードが、「闇夜の国から」をパチンコ屋の景品で交換しました。

第四夜に演じられた「嘘つきダイヤモンド」の歌詞を聞いていて、「ひからびたラクダ達のイマジネーション」の一行は、単純な直喩とも言える詩句ですし、「嘘つきでさりげなく光るダイヤモンド」はメタファー(暗喩)の典型です。

この二行が一連の中に置かれているのを聞き、彼女に「シュールやなぁ。」と言いました。
彼女が一言「千夜一夜でしょ。」と。

第一夜に演じられた「氷の世界」の最初の一行「窓の外ではリンゴ売り 声をからしてリンゴ売り」は、悶絶ものです。
この「りんご」は「毒りんご」だと思うのですが、彼女には話していません。
きっと、「白雪姫でしょ。」と返ってくると思います。

因みに、彼女は井上陽水のファンです。


同番組第一夜より

陽水の詩は、メロディラインに乗ると自分の捻くれた感性をくすぐるものがあります。
また、この島国の人々の他者との親和性を拒絶しています。


雑読ベストテン その2/3

2009-12-08 07:00:52 | 読書ノート
何ヶ月前かに読んだ本の一節を確認したく、積読山脈と格闘していると、再び、本屋の袋が封されたまま出現し、手付かずの本が5冊出てきました。

彼女は何時もの事のように笑っていましたが、薄い絶望が過ぎったのでは、と。

第6位
木村伊兵衛と土門拳 写真とその生涯 (三島靖 平凡社)


木村伊兵衛と土門拳の様々な作品が対比されており、「リアリズム」へのアプローチは異なりますが、表現すべき自分を表現できる芸術家です。

ページを捲る度に何かと出会えます。

第5位
シニアのための哲学 時代の忘れもの(鷲田 清一 日本放送出版協会)


日曜早朝のラジオ番組のテキストです。
シリーズの後半を一度聞き、気になり購入しました。

易しい言葉で、如何様にでも読める質があり、超難解なことが書かれており、妄念の「ゆりかご」のような気がするテキストです。

第4位
日本語の歴史1 民族のことばの誕生 (平凡社)


アルタイ語族説、騎馬民族説など、現在の日本語(言語学)水準からは批判も当然ですが、名著の復刊と言える良質な点も多いです。
僕的には、古代、倭族、日本語等に興味があり、この島国から南太平洋へ、大陸奥深くへと気儘な夢想のひとときが過ごせます。

「日本語の源流を求めて」(大野晋 岩波新書)も同じ類です。

先日、新たな史実を期待して「日本語の正体―倭の大王は百済語で話す」(金 容雲 三五館)を読みましたが、ひどい「トンデモ本」でした。


青いドレス

2009-12-07 05:34:36 | 地球温暖化
二酸化炭素を地球温暖化の主因としたい連中のペテン(気象データの操作)が露見しました。
直接的には、古気候学者の寒冷化を示す年輪データを隠したようです。

英イーストアングリア大のコンピューターから国際的に著名な気象研究者同士のやりとりのメールが盗まれ、同大のフィル・ジョーンズ教授が米国の古気候学者らに出した「気温の低下を隠す策略(trick)を終えたところだ」などと書かれたものもあった。
(盗まれたメール、COP15控え波紋 研究者「気温の低下隠した」 英米メディア過熱09.11.26朝日新聞 より抜粋)

このメールに温暖化懐疑の人が飛びつき「お祭り」になったようです。
このため、フィル・ジョーンズ教授は次のような声明を出しました。

「言葉のトリックはここを口語として気の利いたものにするために使用された」(盗まれた電子メール 09.11.24  The NewYorkTimes より直訳)

trickは、「人をだますはかりごと」を意味しますから、何を語ろうと後の祭りです。

「気候変動版「ウォーターゲート」の衝撃」(09.11.25 Newsweek より直訳)に、次のようにありました。

BBC(英国放送協会)は(気候データの操作疑惑を)1カ月以上伏せていたらしい。今回のスキャンダルは、地球温暖化に関連する業界の『青いドレス』になるだろう(クリントンの精液がついたモニカ・ルインスキーの青いドレスが不倫の動かぬ証拠となった)。私たちが無関心な記者やプロデューサーにずっと訴えてきた不正を、メディアはもう無視できなくなる」

理工系としては、予期しないデータこそ面白いのですが、この最先端の科学者連中は、科学ではなく魔術使いだったとは・・・



この島国でも、地球シミュレータで地球温暖化や地殻変動などをシミュレーションしていますが、スパコンの性能上まだまだです。

「事業仕分け」でスパコンは事業凍結となり、この島国の代表的頭脳が異を唱えました。
基礎研究に不可欠、技術立国、基礎技術、投資等と反駁していました。

理工系としては言わんとすることは理解できますが、本質的には、スパコンはグロバール化した社会において国家の「神経」そのものと考えます。

またスパコンは、国境を消滅させる可能性があり、他国の神経に委ねますとこの島国は「情報植民地」になるだけのことです。