Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

外務省機密漏洩事件

2009-12-05 07:38:58 | 憲法・非戦・平和
元外務省アメリカ局長吉野文六氏と元毎日新聞記者西山太吉氏とは閉廷後言葉を交わし握手をしました。

「沖縄密約「文書に署名した」 元外務省局長、法廷で証言」(09.12.02朝日)
「「歴史の歪曲はマイナス」=政府に公開促す-法廷で西山氏と握手・外務省元局長」(09.12.01時事通信)

市井人は、ここに何を見るべきなのでしょうか。
人としての倫理、外務省の不始末、検察官の恣意、報道の自由の問題、裁判官の恣意、囃し立てたマスコミ、事務官のサガ、新聞記者の矜持等・・・

ふたつのことは言えると思います。

一つ目は、不倫関係がスクープされ、検察官佐藤道夫に「ひそかに情を通じ、これを利用して」と起訴状に書かれ、密約疑惑から不倫関係への変質にマスコミの果たした役割はマスゴミそのものであること。

二つ目は、米国の思惑(あるとすれば)は、この島国を普通の戦争のできる国家にしようとしていること。

当時、外務省極秘電文コピーを手に、国会で華々しく追求していた日本社会党の横路孝弘(と楢崎弥之助)は、いま議場のど真ん中に鎮座していますね。

この情報公開訴訟の原告の一人である澤地 久枝氏の「密約―外務省機密漏洩事件」 (岩波現代文庫)は買ったままですが,読んでみるとしますか。


探し出すのに一苦労しました。


先日、僧侶荒川氏が日共のビラを(宗教と日共の組合せはシュールでは?)配布し、「表現の内容」ではなく「表現の手段」について、最高裁は「ビラ有罪判決」をくだしました。
最高裁判事が守ろうとした「もの」を、同じく守ろうとする政党(政治家)の僧侶荒川氏と同じ「表現の手段」については、同じ判決をするとは思えないのですが ・ ・ ・ きな臭さが密かに加速しています。


雑読ベストテン その1/3

2009-12-04 05:50:57 | 読書ノート
今年も師走となりました。

秋以降に雑読したものから、2階の積読山脈に行きそびれ1階に埋もれているものから今年後半期のベストテンを羅列します。

新刊、既刊、復刊入り乱れています。

第10位
『公安検察 私はなぜ、朝鮮総連ビル詐欺事件に関与したのか』 (緒方重威 講談社)



天皇の認証官である高検検事長を務めた、元公安調査庁長官である緒方重威の「志士仁人」気取りの本ですが、単純に楽しめました。

第9位
マルクスと息子たち ( ジャック・デリダ  訳 國分功一郎 岩波書店)


本ブログでも何度か引用しています「マルクスの亡霊たち」への批判に対する反批判の内容となっています。
品切れで重版未定となっており、タッチの差で購入できました。

第8位
人魚シリーズ1~3(高橋留美子 小学館)


歯医者の待合室にあり、改めて読み直したくて購入しました。

アンデルセンの恋はいつも実ることなく独身でしたが、自身を重ねたともいえる「人魚姫」の話は有名です。(コペンハーゲン港の岩の上に腰掛けた人魚姫の像は、思いのほか小振りでした。)

高橋留美子の描く人魚は、人間の「愚か」と生き物の「命」をシリアスに、そして、滓、しこり、引掛りなどの読後感までが描かれています。

第7位
デモクリトスの自然哲学とエピクロスの自然哲学の差異(マルクス・コレクション1筑摩書房)

本ブログでも一度取り上げました。(写真略)