Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

贈与論

2013-06-27 22:31:16 | 読書ノート
今月も残り僅か、相変わらずしなければいけないことを放置。
当ブログも放置状態、埋め草的に今週手にした本から何点かをメモします。

「贈与論」

少数民族の共同生活に関して、「ピダハン」(ダニエル・L・エヴェレット みすず書房)、「ヤノマミ」(国分拓 日本放送出版協会)、「アマゾン文明の研究」(実松克義 現代書館)関連して「銃・病原菌・鉄」(ジャレド ダイアモンド 草思社)などを当ブログでも触れてきました。

少数民族の、例えば「食料」については採取、狩猟、栽培等で得たものは、ちいさな共同体内では所有の概念が希薄で共有のものとして取り扱われていると理解していました。

本書を読むと根本的に異なっており、贈与交換は経済原則とは異なる法、道徳、宗教、経済、身体的現象、象徴表現等が込められた「全体的社会的事象」の概念を提示しています。

物、行為を贈る(義務がある)、贈られた者は受け取る(義務がある)、贈られた者は返礼する(義務がある)、これらの過程は留まる事が無く循環し、物、行為を交換することは係わる人々の精神的な価値(共同体内の地位、プライド、威厳、自由等)の交換も行われており、後者の意味が大きい。
また、富は再分配されるためにあり、再分配することにより共同体内の地位が保たれる。

一神教のドグマとも言える「信用」経済の現代、富が蓄積されていく状況においては再分配の施策が重要(この点については本書でも触れています。)と言い換えられますが、資本はそんなことに見向きもしません。


贈与論 (マルセル・モース ちくま学芸文庫)

「碧巌録」

北宋初期の僧雪竇重顕(せっちょう じゅうけん)の公案書『雪竇頌古』に北宋後期の僧圜悟克勤(えんご こくごん)が解説・論評を加筆した内容です。

漢文と現代語に近い読み下し文という体裁になっていますが、漢籍の素養皆無の者にとっては文章そのものが「難解」です。

急がずゆっくり少しずつ読んでいますが、内容は公案であり「宗門第一の書」と称される禅の教本そのものです。


「碧巌録」 (雪竇・圜悟 岩波文庫)

(コンビニ版)日本国憲法

朝日朝刊(6/8)に82年発行の「日本国憲法」がコンビ二用(セブンイレブン)にソフトカバーで再販されるとあり、先日購入しました。

憲法は六法でしょう、と当時は気にも留めていませんでしたが、コンビニで手にしてみて、
二十数葉の写真に大きな文字、そして525円ということもあり購入。(直ぐに埋もれて行方不明になると思いますが。)

T大卒(学部不明)の政経の教師は、前文から第103条までを解説し、一字一句暗記させられました。教師の後輩が教育実習生(女性)として約一ヶ月間教室の前隅に立っており、クラスメイトは教育実習生が教壇に立ち授業をする機会を待っていましたが立つことなく居なくなり、肩透かしを食らったものでした。(必ず教育実習生に超難問を問いかける風潮がありました。)

その教師は、受験勉強真っ盛りの冬休みに戦後政治のゼミを行い、人気のない学校へ行ったものです。(当時の配布された資料がありませんので、党派性は不明です。)


日本国憲法(小学館)


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