Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

ちょっと一服 朝日新聞編 その2

2014-09-16 10:58:06 | 憲法・非戦・平和

8月5・6日の朝日新聞の「慰安婦問題検証記事」に始まって、吉田調書、池上彰コラム不掲載(言論機関による言論封殺)まで、ウヨ番組やら週刊誌報道の「朝日叩き」が狂気の沙汰(新聞広告と立ち読みで十分)となっています。


「クマラスワミ報告」


1996年の国連報告書「クマラスワミ報告」は、大日本帝国陸軍の従軍慰安婦を「性奴隷」と位置付け、日本政府に謝罪や賠償を勧告しました。

イエスマン菅義偉官房長官は9月5日の会見で、朝日新聞が女性を強制連行したとの故吉田清治氏の証言を虚偽だったとして報道の一部を取り消したことに触れ「報告書が、取り消された記事に影響を受けているのは間違いない」旨述べています。

クマラスワミ元特別報告者(スリランカの女性法律家)は、共同通信のインタビュー(9/4)に対し、多くの元慰安婦への聞き取り調査結果などから報告書の内容を修正する必要は無いと述べています。(9/12報道ステーション)

「クマラスワミ報告」には、十数人の元慰安婦への聞き取り調査結果の概要が記されていますが、当然50年以上も前の出来事ですから、記憶違い、誤謬、誇張、伝聞の混在等はあると思いますが、決して大日本帝国陸軍は清廉潔白だったとは言えないと考えます。


「河野談話」


「河野談話」は、朝日新聞の虚偽であった吉田証言の報道が大きな影響を与えたのだから見直すべきだ、と。

石原信雄元内閣官房副長官は9/12報道ステーションにおいて、「吉田証言は眉唾物と見ており、河野談話は、吉田証言を根拠にして強制性を認定したものではない。」と述べており、その後も吉田証言は如何わしい旨述べています。


「妄 言」


ウヨ番組やら週刊誌報道(広告文言、立ち読み)で、引っ掛かる言葉があり調べてみると妄言とも言える作り話が多々あります。

例えば某週刊誌では、韓国で水曜デモ(日本軍『慰安婦』問題解決全国行動)は、1992.01.08に始まりましたが、朝日新聞の「慰安所、軍関与示す資料」の記事掲載が契機となり常態化したと書かれていますが、記事掲載は1992.01.11付けです。

ウヨ番組やら週刊誌報道は「売国奴」のレッテル貼りに勤しんでいるのに、「朝日新聞誤報問題」と「従軍慰安婦問題」とを重ね報じることにより、「従軍慰安婦問題」の本質から目を逸らさせ、果ては「従軍慰安婦捏造論」まで飛び出し「悪質さ」だけが浮かび上がっており、この島国の「名誉と国益」を毀損しており、自ら「売国奴」に化していることにディレクター、編集者等は気付かないのでしょうか。


「崖っぷち」


朝日新聞は、池上彰氏のコラム不掲載により言論機関による言論封殺を見事にやってのけました。
朝日新聞は、「崖っぷち」にあるのではなく「崖」から転落したと考えています。

この島国が敗戦に至った「負」を直視せず、また「戦争責任」の所在を明らかにしなかったことが主因であり、ウヨ番組やら週刊誌報道は朝日新聞、被害者を攻撃し罵倒し捏造することにより「負」、「戦争責任」から免れると、真剣に信じているとしか思えません。

同質のことは、朝日新聞についても言えます。

報道ステーション(9/12)において、東郷和彦氏は「世界では、自分の娘が従軍慰安婦、性奴隷にされることに置き換えて考えている。」と。
「従軍慰安婦問題」の本質には様々な事柄がありますが、「戦争」そのものと考えます。


「亡 父」


父は、満州へ大日本帝国陸軍通信兵として出征し、敗戦の翌年秋に帰還しました。

一兵士として、何をしたのか、何をされたのか、何をしなかったのか、何を見たのか、何を見なかったのか等を語ることは一切ありませんでした。

唯一印象に残っている(覚えている?)言葉があります。

「戦争はするものでない。」

亡父の経験は、対自性と化して語られることはなく、亡父の裡に深く深く固有の事柄としてあり続けたと考えます。

ただ、生活に困窮していなかった、あるいは亡父の戦争責任としての必然性があったのかは不明ですが、軍人恩給は貰わないし貰っていないと語っていました。

 

 


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
想像できない (晴走雨読)
2014-09-21 21:00:17
お父様は、語らないことで何かを語っているのではないでしょうか。

戦後に生まれた私たちには、想像のできない現実を言葉にしたくなかったのではないでしょうか。

梯久美子著「昭和二十年夏、僕は兵士だった」、北海道新聞の今日の読書欄で紹介されていたので、早速読んでいます。
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想像しかできない (管理人)
2014-09-24 09:44:33
晴走雨読様へ

お久しぶりです。
コメントありがとうございます。

中学生の頃、父の専門書以外の数少ない蔵書の中から敗戦直後に出版された単行本(タイトル不明 紙質は仙花紙)を読みました。

幾つかの話しが収められており、そのひとつの内容は、占領軍から地域の婦女子の貞操を守るために、地区の役員たちが占領軍に差し出す女性を選考(戦争未亡人、未婚の年配女性等)し、実際に占領軍の慰みものになる内容でした。

具体的な市町村名、地域名等が書かれていましたが、創作なのか実話なのかは不明です。
強く印象に残っているのは、兵士とその女性が入った建物から「殺せ!」の絶叫が集落に鳴り響き渡った箇所です。

この本には、戦時中の兵士の陰湿、喜劇とも言える悲劇等、敗戦直後の庶民、女性に係る話が収められていましたが、既に所在不明です。


話しは変わりますが、以前から「池上 彰」ってイカガワシイ人間の典型では?と思っています。
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胡散臭さ (晴走雨読)
2014-09-25 19:56:01
 立花隆から毒気を抜いたような、他人の知見を並べ替えただけで、オリジナリティが無いところは共通。

 池上は、仕事のし過ぎ、ひとつひとつが雑、おそらく立花同様にスタッフにやらせていると思います。

 まあ、この国の知識人は、西欧からの知識の輸入を生業としているのが多いから、自分で考えていないところは同じだと思います。

 疑似知識人のいかがわしさは、NHk解説員に共通していると思います。


 

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似非知識人 (管理人)
2014-09-29 10:14:46
晴走雨読様へ
スルーされても良かったのですが、コメントありがとうございます。

NHKの解説委員は、偏った中庸と偏ったバランスがモットーなんでしょうね。

以前にも書きましたが、元ロシア支局長の石川一洋の風貌は気に入っています。

石川一洋は「対米従属の政策」を間接的に批判していますが、直接批判しないこと(出来ないこと)が限界(本人の、NHKの) なんでしょうね。


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