Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

五輪の囚人 その1

2008-05-14 19:57:37 | 憲法・非戦・平和
何回かに渡って当ブログでも、中国の人権について書いてきました。
4月28日朝日で〈北京五輪百日前〉シリーズにおいて、海外の人権団体に「五輪の囚人」と呼ばれている楊春林氏について書かれていました。

「五輪の囚人」 中国活動家、人権訴え「国家転覆扇動罪」(07.04.28朝日)において、次のように書かれています。(要約)

楊春林氏(52)。アルミ工場を20年前に解雇され、浴場であかすりの仕事をするなどして生計を立てた。
 05年12月。医療過誤を訴えた親族と病院側との交渉に立ち会い、「保安員」と称する二十数人の男に暴力をふるわれた。警察は黙殺。楊氏は地元や北京の政府機関に陳情したが、相手にされなかった。この事件をきっかけに法律を独学する。
 チャムスから約200キロ離れた農村では、開発のため耕地を奪われた農民が地元政府に抗議を繰り返していた。楊氏は零下30度まで冷え込む冬場も徒歩で出向き、農民を法律面で支援した。
 昨春、「要人権、不要奥運(五輪より人権を)」というスローガンで署名活動を始めた。北京五輪に巨費を投じるより人権状況を改善してほしい。訴えがインターネットで広がり、署名は1万人を突破。楊氏は一躍、著名な活動家となった。
 7月。公安局が楊氏を自宅から連行した。それまでに4度、警告されたが、楊氏は聞かなかった。「国家政権転覆扇動」で逮捕されたと家族が聞いたのは、連行から48日後のことだった。

政府に人権蹂躙された滕彪氏(34)、胡佳氏(34)、また人権活動家の弁護に孤軍奮闘する李和平(37)李方平(33)高智晟氏(43)倪玉蘭氏(48)についてレポートされています。

この記事は、次のように締め括られています。

「人権の尊重と保障」が憲法に盛り込まれたのは04年になってから。それまでは「人民の衣食の問題が先決」(江沢民前国家主席)とされた。しかも、憲法は前文で「中国の各民族の人民」は「党の指導下」にあると定める。
 権力は党に集中する。その幹部に不正がはびこる。メディアは沈黙する。大衆が不満を募らせても、党批判は断罪されかねない。罪に問われた被告を守ろうとすれば、弁護士にも身の危険が迫る。
 これが中国の現実だ。(北京=坂尻信義)

この記事は、「五輪の囚人」の様をありのままに伝えていると考えます。



すんなり読めなかったのは、この時期に共産党の誰が掲載を認めたのかが気になります。