Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE1178. 思い入れ

2015年06月10日 | Photographic Equipment
 転んだ話をさらに続けよう。
 高校生の時このフィルムカメラCanon6Lは随分活躍した。というよりこの機材しか持っていなかったから、常に標準レンズ1本。それで望遠風に撮るにはどうしたらよいか、広角レンズ風にとるにはどうしたらよいかと工夫しながら撮影していた。結果的には、それが随分良い勉強になったようだ。
 こうして撮影していると、次第にピントも的確に合わせられるようになってきた。写真屋さんから随分ピントが良くなったね、とほめられたことを今でも覚えている。
 あるときどうしてもピントが違うと思い、キャノンの銀座サービスセンターに持ち込んだら、若く美しいお姉ちゃんが、さっとファィンダーをのぞいて確認し、後ピンですね修理です。若いのに凄いとおもった。まあ関心が半分お姉ちゃんなのだが。その美人のお姉ちゃんも、今ではもうオバハンだろう。
 当時は写真代も高かったから、フィルム現像を自分で始めたのもこの頃。今はなきコダック・トライXの長巻フィルムをみんなで切り合って使っていた時代だ。こうするとフィルム1本のコストが市価の半額以下だった。だからフィルムのパトローネは何回も再利用した。パトローネといっても、今でははなんのことかわからんだろう。当然引き伸ばしプリントも自分たちで行った。大体高校には写真の暗室が付いていた。何もかも、自分たちで行って安く上げつつ写真を楽しんでいた時代であった。
 その後私は写真から,デッサンへと興味が変わり撮影する機会もなくなってしまった。
 標準レンズをつけたキャノンの機材には、そんな思い入れがある。だから半世紀後に登場したEOS1Dsに引きつけられたのだろう。古巣に戻ってきたような感じもする。半世紀という時間の経過、あるいは重さを感じさせてくれる。
 さて今日は、名古屋市内の高校へ出前講義。十年前に行くよと書類をだしたらしい。当時は受験生減少対策だったが、今は倍率も高いので出前講義なんかしなくてもよいわけ。捨てたような書類を教育関係者はよく引っ張り出したね。今日は、準備と出前講義に出かけ、何故か随分疲れ果てた。いつもと違う仕事だからか、或いは暑かったからかな。当然全く研究の仕事にならない。もうよそう、あんな時間の使い方は。

OLYMPUS E-M5 LEICA SUMMILUX25mm/F1.4
ISO2500,露出補正-1,f/2.8.1/80
コメント
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