演題: 「細菌、土、鉱物の関係を見直す」
演者: 服部 勉 (東北大学名誉教授)
日時: 6月26日(月) 午後3時から
場所: 北海道大学 低温科学研究所、講堂(3階)
要旨:
鉱物化した細菌が、土に多数存在していると考えられる。これを裏づける事実を紹介し、つぎの三つの疑問とのかかわりを検討する。
1.どの土にも、多様な細菌がすんでいる。好アルカリ性細菌のように普通のでは好適と思われない細菌も多数存在する。どのようにして多様な細菌が土にやってきたのか、またその生存が支えられているのか。
2.土の主要構成成分は、粘土、シルト、砂である。細菌との関係が注目されるのは粘土だけで、シルト、砂は溶解による無機栄養の供給以外、ほとんど関心がもたれていない。果して、シルトや砂は細菌とその程度の関係しかないのであろうか。
3.細菌は単なる土の居住者なのか、それとも土のミクロな構造形成に密接にかかわる存在なのか。
連絡先:低温科学研究所 福井
E-mail: my-fukui@pop.lowtem.hokudai.ac.jp