少女を殺した罪で軍の刑務所で終身刑に服しているRufusという黒人が25年服役した今、アメリカ最高裁判所に無罪の嘆願書を提出する。
書類を受け取った裁判所書記官のMikeは その訴えの内容に驚愕して 判事に書類を回す前に書いてある内容が事実かどうか調査すべく独断でRufusに会いに行く。が、面会からの帰途、殺される。
さらにRufusに頼まれて最高裁に嘆願書を送った、Rufusの弁護士だった男とその妻が自殺にみせかけて殺される。
犯人たちは Rufusの命も狙うが、それを察知した彼は刑務所から脱走する。
Mikeの兄で元刑事、今は刑事弁護士のJohn Fiskeは 弟が強盗にあって殺されたということに疑問を感じていたが、担当の刑事の要請により捜査に加わることとなる。Mikeの同僚だったSaraも事件の捜査に協力する。
物語が進むにつれて Mikeの同僚だった書記官の一人が殺され、書記官のSaraも判事によって解雇され、Johnも弟の殺人容疑者となってしまう。犯人側の逆襲にこの二人がどうなるのか、後半ははらはらしながら いっきに読み切れてしまう。
John Fiskeのキャラクターがいい。弟のMikeは法曹界の超エリートの道を進んでいる。自分は刑事出身の三流弁護士。両親も この弟のことを誇りに思っている。
ひそかに弟に劣等感をもっていて ふだん弟と交流していない。こういうのわかるよね。僕も兄が優秀で、それにひきかえ弟のお前はという感じでよく周りの人に言われたものだ。弟が殺される前の日、彼に電話したが無視してしまう。そのことに罪悪感を感じて 犯人探しに必死に取り組む。
また、刑事時代に受けた傷から 自分が50歳ぐらいまでしか生きられないと思って、結婚も恋愛もしない。稼いだお金のほとんどをアルツハイマーにかかった母親の入院費用と父の生活費に回している。ほんと誠実でいいやつ。弟のMikeのプロポーズを断ったSaraがひそかにあこがれているのも納得。
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