気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

Don't Let Go by Harlan Coben

2017-12-24 11:06:52 | 読書感想

15年前、Napoleon Dumas(Nap) が18歳の時、双子の兄LeoがガールフレンドのDianaと列車に轢かれて死亡する事件が起きる。警察は二人が酒とドラッグで意識朦朧とした状態で線路に踏み込んでしまった結果起きた事故だと結論を下す。そして、数日後、Napのガールフレンドで運命の女と彼が考えていた女性Mauraも行方をくらます。彼は彼女の失踪と兄の死は関連があると考えていた。彼は今でも、二人を失った衝撃から立ち直れず、兄を想い、Mauraのことを思い続けている。

そして、今、New Jersey州の Westbridgeという生まれ育った町の 刑事になった彼の下に、隣接するPennsylvania州の刑事が会いにやってくる。刑事は彼の高校時代の同級生で、今Pennsylvania州のパトロール警察官であるRexが交通取り締まり中、銃で撃たれて殺されたと話し、事件現場に残された指紋が15年前に失踪したMauraの指紋と一致したと告げる。10年前、Napは警察官になった時、彼女の指紋とDNaを警察のデータベースに登録して、彼女の指紋と事件現場の指紋とが照合一致した場合、彼に知らせて欲しいと要請していた。15年間消息がつかめなかったMauraが殺人現場にいた可能性が高いという事実に衝撃を受けながらも彼は事実を確認するため現場に向かう。

彼は監視カメラの映像からMauraが事件現場のにいたことを確認する。また犯行現場近くのバーで犯人と思われる男を彼女が誘惑していること知り唖然とする。そして、男と彼女が乗った車をバーのすぐ近くで酔っ払い運転の疑いで停めさせたRexの行動に、まるでMauraが男と出て来るのを待ち伏せていたような彼の行動に疑問を持つ。Mauraの消息を探ろうとRexのことを調べ始めたNapは、彼が職務を逸脱したアルバイトをしていたことを突き止め、彼を殺した男はそれを利用してRexに罠をしかけて彼を殺したと確信する。Pennsylvania州の刑事は、Rexは彼のアルバイトに関連して殺されたと考えるが、Napは兄の死との関連性を考える。Rexは、15年前、彼の兄がリーダーだったConspiracy Clubのメンバーだった。Conspiracy Clubは町に存在した軍のミサイル基地跡地の探検を目的として彼の兄が創設した6人のメンバーで構成される秘密のサークル。15年前に亡くなった兄と恋人のDiana、Rex,そしてMauraもそのサークルのメンバーだった。メンバーのうち3人が死亡、一人が失踪、偶然というにはあまりに不自然な状況、兄の死が事故死ではないと信じている彼は、今回のRexの殺害事件と兄の死と関係があるのではないかと疑い始める。彼はメンバーの残りの2人の消息を突き止め、当時クラブはどのような活動をしていたのか、兄の死はその活動と関係しているのか。15年経った今、何故Rexは殺されたのか?殺害現場にいたMauraの安否を心配しながら彼は15年前の兄の死の真相に迫っていく。

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この作者の得意とする愛する人が突然行方不明になり、数年たった後その人の消息が想い続けている相手に届くというパターン。何故行方を絶ったのか?男は彼女に巡り合えるのか?いつも通り兄や恋人への想いを語りながら展開していくストーリーだが期待通り楽しめた。でも、本のタイトルに反して何もしない方がNapにしては良かったかもという予想外の衝撃的な結末でドッキリした。Napというキャラクター、刑事でありながら法律ではどうしようもない事柄や相手には、非合法な手段で立ち向かう、なかなかユニークなキャラクター。シリーズ化してもおもしろいかも。別シリーズのMyron Bolitarもこの本に、ちょっと登場、逆に彼のシリーズに登場させてくれてもいいかもしれない。

E-book(Kindle版)★★★★ 351ページ 2017年9月出版 1200円(2017年購入)



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