作品紹介・あらすじ
鬼才の叡智、ここに結晶す。自伝的小説、堂々刊行。勤めていた出版社の上司、同僚、小説家の父、担当編集者。これまで明かすことのなかった彼らとの日々を反芻すればするほど、私は自問する。私は、書くために彼らと過ごしていたのか。そして最愛の妻よ。とてつもなく圧倒的で、悲しいほど実感がない君のすべてを、私は引き受ける。神に魅入られた作家が辿り着いた究極の高み。
読書備忘録
自伝的小説・・・ふーんと読んでいると、そうそう!とかつてのことのお話になる。私もそういう人だから、なるほどね、そんなことがあったんだ。と・・・
神ね・・・まぁ神頼みはしますよ。神社に行った時なんか・・・そして一つだけ願いを叶えてくれるとなったら私もこれからは「安楽な死」にしよう。
神の話がちょこちょこ出てくるけれど、私は死後の世界って無だと思っているし、そうあってほしい。
男と女の「死んでしまえばいいのに」の違いが、男は自分の手でやってしまいたい。女は誰かやってくれないかなぁー・・・なるほどね。
離婚しないでことりさんと夫婦のように暮らす。もう夫婦だ。妻の立場として奥さんの話も聞いてみたかった。
生きていればいろいろあって当たり前、スーっと何事もなく死に向かっているわけじゃないから・・・って誰が言っていたんだか、書いていたんだかを教えてくれたのはどなたでしたっけ。それ以来エスカレーターに乗っている時に、何事もないってことはこんな感じなのかな?と思うことがある。エスカレーターが終わって、あ!短いっ!と毎度思う。