▼ 政治家の物まねで一番好きなのは、ザ・ニュースペーパーのコイズミ元総理の真似だ。あれは金メダルものだ。ブッシュ元米大統領の家族が茶の間で観たら、アゴが外れるほど笑うに違いない。だが、コイズミさんのように、キャラが強すぎると、コンビを組むのは難しい。コイズミ&ホソカワさんの、コンビ「アイム・総理」も、ボケとツッコミとしては、ベストコンビだと思ったが「脱原発」のコントは、本来の笑いを忘れてしまったので、観客の受けはよくないようだ。真面目な漫才など、ありはしないからだ。
▼ 今や漫才師たちは、知性と教養も兼ね備え、報道番組まで仕切っている。我が国のメディアは漫才に乗っ取られたといっても過言ではない。メディアを制したのだから、我が国は漫才によって導かれている国なのかもしれない。だが、漫才師たちは自分たちの立場というか、分際をわきまえているようだ。イスラム国事件に対しての、コントがない。政治を嘲笑するようでなければ,漫才の真価が疑われるのではないか。
▼ イスラム国による人質事件。政治評論家、中東専門家、さらに軍事専門家などの解説に、心を引かれたものはなかった。その中で、キャラが際立ったのは、なんといっても後藤健二さんの母上だ。「原発発言」が視点としては飛び抜けていた。だが、母上のこの発言は意味深だ。この事件に端を発し、日本が欧米列強と共に戦う国になるのではという示唆だ。もし戦えば狙われるのは原発だ。さらに原発は、最大の武器である“原爆の製造”が可能だ。母上はそんなことを懸念したのではないかと、私は先読みした。母上はボケをかまし、アベ総理に対し強烈なギャグをあびせたのだ。それにメガネを変えるという、センスもなかなかの余裕だ。
▼ 政治討論会「イスラム国人質事件の真相」。司会やゲストは、知性派漫才集団だ。スペシャル・ゲストは、もちろん母上だ。様々な角度からユーモアあふれる大討論会だ。この手の番組はまともにいくと、放送禁止だ。こうなればユーモアしかない。ユーモアの中に真実を入れるのが、知性派漫才家たちの、底力だ。サブタイトルは「戦後70年・日本の明日を考える」だ。「朝生テレビ」は眠いので「昼生テレビ」だ。この時間は、国会中継の視聴率は、ゼロになるに違いない。
▼ 番組の途中で、我が北海道出身の「タカ&トシ」の漫才を入れてもらう。題は「日本とイスラム国」だ。タカ(太った方):我が国は、テロに絶対屈しない。イスラム国に対抗する国に支援を続ける。トシ(サルに似ている方):中東諸国は同じアジア民族ではないか。タカ:有志連合と一緒に、最前線で戦いたい。・・・トシ:欧米か!と、タカの頭をぶん殴る。こんなギャグでいかがでしょうか。
▼最近、イスラム国に脳内を占拠され、酸欠状態だったので、少し視点をずらし考えて見ました。なんだか、心が少し和らいだ感じです。